座れる松葉杖「Sit&Stand」、ダイソン・アワードの応募作から

座れる松葉杖「Sit&Stand」、ダイソン・アワードの応募作から 1

ハンズフリーで、疲れたら座って一息。

今使われている松葉杖って、もう100年くらい前から同じスタイルです。これまでたくさんのデザイナーが改良を試みてはいますが、まだメインストリームにはなっていません。そんな中、ジェームズ・ダイソン・アワードの応募作品のひとつが、画期的な解決策を提示しています。

カナダ・オンタリオ州在住の工業デザイナー、Behzad Rashidiさんは、「Sit&Stand」と題するニュータイプの松葉杖をダイソン・アワードに応募し、有望エントリーとして選出されました。Sit&Standでは、普通の松葉杖のように上半身で体重を支えるのではなく、大腿筋で脚の重さを支えるようになっています。独自のサポート構造によってももの裏全体に負荷が分散されるので、装着したまま座れます。慣れない生活で疲れがちな回復期間には、非常にありがたい機能ですね。

座れる松葉杖「Sit&Stand」、ダイソン・アワードの応募作から 2

「これは学校のクラス・プロジェクトとして始まりました」とRashidiさんは説明文に書いています。「チャレンジしたのは、脚のケガをした若者向けに、従来のような前腕や脇で固定する松葉杖より良いものをデザインするということでした。」

ダイソン・アワードが応募者に求めているのは非常にシンプルで、「問題を解決するものをデザインする」ことです。2013年の最優秀作品は、リハビリや治療、力仕事の現場で使える安価な上体用外骨格でした。今年も人間の能力を高めるような応募作品がたくさん集まっています。

座れる松葉杖「Sit&Stand」、ダイソン・アワードの応募作から 3

最近の松葉杖デザインの中には、他にも「iWalk」など、Sit&Standと考え方が似ているものがあります。が、それらのほとんどはケガした脚のひざを後ろに折り、その前面に松葉杖を装着するデザインでした。ひざの部分で体を支えているため、装着中は座ることができず、ひざの負担が大きいのも難点でした。

Rashidiさんのアイデアと今までの改良松葉杖の違いは、ひざの前面ではなく背面に装着するデザインにあります。ももの裏に接する部分は広く、クッションが付いていて、シンプルなヒンジ構造によって自律的に角度調整されます。装着した人がよりかかれば、このヒンジ構造が体重全体を支えるように調整されるので、イス代わりにもなるんです。

座れる松葉杖「Sit&Stand」、ダイソン・アワードの応募作から 4

ダイソン・アワードでは、国際再優秀作品には3万ポンド(約510万円)、国内最優秀作品には2,000ポンド(約34万円)が贈呈されます。9月18日には、国内最優秀作品と国際ファイナリストが発表されます。他にも面白いアイデアがたくさん応募されているので、Sit&Standが受賞できるかどうかはわかりませんが、こんな新しい知恵が続々と集まっているのはすごく楽しみですね。

source:James Dyson Award

Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文

(miho)