アップルCEOかく語りき。iCloud騒動、iPhone 6、Apple Watch、ジョブズまで

アップルCEOかく語りき。iCloud騒動、iPhone 6、Apple Watch、ジョブズまで 1

iCloudからの写真流出やiPhone 6、そしてスティーヴ・ジョブズを語りつつ。

先週金曜日、アップルのティム・クックCEOが米国のチャーリー・ローズ氏によるインタヴュー番組に出演し、iCloudからのセレブ写真流出iPhone 6、そしてスティーヴ・ジョブズの存在についてなど、幅広い話題について語りました。番組は2部構成となっていて、先週は前半部分が放映されました。以下にハイライトをお伝えします。

まずiCloudからのヌード写真流出についてですが、クック氏はこれまでと同じポジションを崩していません。つまり、ハックされたのはiCloudではなく、個々のユーザであるという考え方です。

iCloudはハックされていません。誤解があると思うのですが、iCloudがハックされるというのは、誰かがクラウドに入り込んでユーザのアカウントを漁ることです。そんなことは起こっていません。

起こったのは、たとえばあなたを例に話しましょうか。それは、誰かが「チャーリーのIDを知っている。それはメールアドレスかもしれないし、パスワードも推測できるかもしれない」という状態です。またはそうではなく、フィッシングかもしれない。それにはどうするかというと、 たとえば私が誰かになりすまして、そうと知らないあなたからパスワードを聞き出すんです。それが今インターネット上でしょっちゅう起きていることです。今のところ最大の課題で、アップルだけの問題ではありません。これはインターネットの課題なのです

この問題は最近、数百万人のGmailユーザに対しても起こりました。彼らもフィッシングされたのです。私の理解では、この件もインフラへの侵入ではなく、フィッシングでした。悪い人間がたくさんいるんです。そして我々が言っているのは、フィッシングからユーザを守る方法を考えるべきだということ。それは私達のトップの目標で、内部ではこうした手口に関する啓発をどうすべきかということも考えています。公共サーヴィスの告知のようになるかもしれません。ユーザへの告知は早急にすべきで、フィッシングが起きたあとに告知しても、それは受け身の対応になります。我々はフィッシングは絶対にあってはならないと考えていて、万一あった場合でも、ユーザへの告知は瞬時にしたいです。この種の対応や、今はまだ言えないこともあるのですが、これらはクラウドをハッキングから守る以上の貢献になると考えています。

番組ホストのローズ氏からは、アップルがすべてを内製するのでなく、外部のパートナーと協力し始めたことについて質問がありました。法人関連製品についてIBMとパートナーシップを組んだことについて、クック氏はこう答えました。

我々はよりオープンになったでしょうか? イエス。私たちはiPhoneやApple Watch、iPadなどで、働き方を変えられると考えたのです。我々はコンシューマーの生活を変え、学生の学び方・教師の教え方を変えましたが、仕事環境に関しては、そこまで大きく変化させていません。そこで、なぜそれがもっとできていないのかを自問し始めました。

真の答えはアプリケーションにあります。事業ごとに分化した、たとえば飛行機のパイロットや銀行の受付など、それぞれの業務レヴェルで使えるようなアプリが十分ではないのです。そこで我々は自社でそれを作るべきかを検討しました。それこそ人の生活を大きな意味で豊かにし、働き方を変える方法だからです。人生のほとんどは仕事に費やされますからね。検討の結果、たしかに我々のアプリは働き方を変えてはいますが、その変化は仕事以外の場面においてほど大きくはないことに気づきました。

そこで社外に目をやり、誰と組めるかを考え始めました。(IBMのCEO)ヴァージニア・ロメッティと私は他のことでしばらく話す機会があり、彼女のことは尊敬し、信頼していました。だからこの分野についても対話を始めました。これについては、IBMが我々にないものを持っています。彼らはいろいろな産業分野について深い知識を持っていますし、営業部隊も巨大です。IBMからは法人向けビジネスの膨大な知見が提供され、我々は企業が求める製品を作ります。つまり我々にも彼らの持っていないものがあります。(中略)だからIBMでは我々の協力のもと、さまざまな事業分野に対していろいろなアプリを作っているところです。それは銀行、金融サーヴィスから、製薬や航空、製造業にまで及びます。IBMは我々が持っていない市場にアクセスできます。これは、すべての関係者にとってWinになる分野だと思います。我々もWin、IBMもWin、そしてそれ以上に大事なのは、顧客もWinということです。

ところで、Apple TVはどうなってるんでしょうか? こちらの00:17あたりから、「やっぱりそれ、聞く?」って表情のクック氏が答えてます。

TVには引き続き非常に興味があります。TVは正直、70年代のままです。生活やTVの周りは大きく変わったのに、リビングでTVを見ていると、まるで時間を巻き戻して、タイムカプセルで昔に戻ったような感じです。インターフェースはひどいです。本当に。放送する時間に合わせて見るか、録画しなきゃいけないなんて(ローズ氏「ではアップルでそれを直せばいいのでは?」)。

うーん、先のことはあまり話したくないのですが、Apple TVではこの問題に対処し、今では2,000万人に使われていて、ホビー・レーベルの域を完全に超えました。今年はコンテンツも増やし、できることがもっと増えていきます。が、引き続き注目はし続けていきます。

クック氏はこのインタヴューに、iPhone 6iPhone 6 Plus、そしてApple Watchと、新発表したアップル製品をフル装備してきました。ローズ氏にApple Watchをチラっと見せたのですが、その際に発表時には言及されなかった機能をポロッともらしてくれました。

Apple WatchにはiPhoneが必要で、連携して動くように設計されています。でも走りに行くときiPhoneを持ち歩きたくなければ、音楽がApple Watchに入っています。だからBluetoothヘッドセットを付ければ、iPhoneなしでも走りながら音楽を聞けるんです。

これ以外には製品関連のポロリ発言はなかったのですが、クック氏がガードを一瞬外したときがありました。それはスティーヴ・ジョブズについて聞かれたときです。このときはビジネスについて話しているのではなく、旧友について語っているようでした。

彼は私の心の中にいます。アップルのDNAの深いところにいます。彼の精神はつねに、アップルの基礎になっていて僕は彼のことを文字通り毎日思います。彼のオフィスも以前のまま残されています。4階にあって、ドアに名前もかかっていますよ。

彼の存在をマクロに考えると、彼はイノヴェーションのために戦い、シンプルで複雑でないもののために戦いました。アップルが主要技術をコントロールできる分野にいるべきだと理解していました。これらの考え方すべてが今もアップルの深いところにあって、我々はそれを非常に強く信じています。完ぺきさ、ベストになることへの努力、ベストな製品しか作らないこと、フォーカスし続けること。だってこんな小さなテーブルにも、アップル製品すべてを載せられるんですよ。それでも今年の売上は、だいたい1,800億ドル(約19兆3,000億円)です。こんな企業は他にないでしょう。

ちなみに上の内容は2部構成の前半で、後半は月曜日夜(米国時間、まさに記事翻訳時点)に放送されています。後半からもまた別途お伝えしますね。

Robert Sorokanich - Gizmodo US[原文

(miho)