手足を生やせる技術は完成間近? 鍵を握るのは、トカゲ!

手足を生やせる技術は完成間近? 鍵を握るのは、トカゲ! 1

子供の頃にSFで呼んだ話が現実になりそうな...。

科学技術の進歩のおかげで、人工装具はとてつもないスピードで進化してきました。装置をつけることで、今まで出来なかった事が、通常の人もしくはそれ以上のレヴェルでできるようになる可能性さえあります。でももしかしたら、それらがいらなくなる日が、もう少しで訪れるのかもしれません。何が人工装具のとって代わるのか、それはなんと手足を生やす技術。夢のような話に聞こえますが、遺伝子プログラミングにより、科学者たちは真面目にこれを現実のものにしようと考えています。

世界中から19人もの科学者が参加している巨大グループが発表した論文によると、彼らはイグアナの一種アノールトカゲ(上の写真のトカゲ)の尻尾の再生のメカニズムを解明したそうです。皆さんご存知、トカゲは緊急時に尻尾を切り離せますが、だいたい25日くらいで元の姿に戻るそうです。

魔法のように見えますが、実際これには遺伝子の力が関わっているんです。それを調べるために、次のような実験がなされました。

それぞれ異なる日付時刻に尻尾を切ったトカゲを用意します。これらのトカゲたちを安楽死させ、再生プロセス中の尻尾から紙くらいの薄さの肉片を切り取ります。こうすることで、様々な再生段階における身体の構造がわかり、結果的にどの遺伝子がいつどのように再生に関わってくるのか、が分かったのです。

なんと尻尾の再生には326もの遺伝子が関わっており、そのうち302は哺乳類に共通して見られるものであるそうです。さらに興味深いことに、子宮内で赤ちゃんに尻尾ができる過程とは全く違ったプロセスで再生することまで突き止めました。

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では実際尻尾再生のメカニズムはどのようになっているのでしょうか。まず第1に起こるのは、通常の怪我を治すのとほぼ同じ作業で、傷口を閉じ上皮組織で血管を覆います。その後10日程で、再生は始まります。神経組織が柔らかい筋肉繊維の下に張り巡らされ、その結果新たにできる予定の尻尾の部分が液体を輸送できるようになります。さらに約10日経つと、軟骨が形成され、これが小さい尻尾の骨へと変化していきます。先程述べたように、子宮内では、これとは全く逆のプロセスが起こるのです。以下の写真は、毎日の再生の様子を表しています(10dpaは、10日後という意味です)。

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トカゲに固有の24の遺伝子は再生プロセスでどのように働くのかは、かなり複雑な専門知識を必要とするお話に…。何はともあれ、科学者たちとトカゲに感謝ですね。

Images via PloS ONE / Wikipedia

source: PloS ONE via Wired

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文

(Tomo)