ご存知でしたか? ヒッチコックの作品は医療の分野でも使われることを...

ご存知でしたか? ヒッチコックの作品は医療の分野でも使われることを... 1

やっぱりだれでもドキドキするんですよね、ヒッチコック作品!

サスペンス映画の巨匠といえば、アルフレッド・ヒッチコック監督。彼の映画は、それを見ている観客の心をまるで操っているかのごとくハラハラさせてくれます。

そんなヒッチコック監督の映画、なんと神経科学者たちに重宝されているそうです。

ヴォランティアで集めた人々にヒッチコック監督のスリラー作品を見せながら脳スキャンニングをしたところ、16年間もの間植物状態であり続けてる男性と、健康で意識のある人とほぼ一致したというのです。

ここ数年、科学者たちは、脳にダメージがあるため話したり歩いたりできない最小意識状態の患者たちとコミュニケーションをとる手段を研究してきました。しかし、どれくらい意識が「小さい」のかというのは、fMRI(機能MRI)が驚くべき結果をもたらすまでは知られていませんでした。

2014年9月15日にPNASに発表された研究によると、 神経科学者たちは健康な状態にあるヴォランティア数人たちと2人の遷延性植物状態の患者に、「ヒッチコック劇場」のエピソードを要約した映像を見せる実験を行いました。女性の植物状態患者の方では、感情野に反応はあったものの深い理解度を示した兆候はありませんでした。一方34歳の男性の方では、驚くべき結果が得られました。サスペンスシーンになると、彼の前頭・頭頂部は健康な人々のものと変わらない反応を見せたのです。

2006年には、fMRIの中でテニスをしている想像をするよう命じられた、植物状態にある女性患者の脳波が、通常の人のものとほぼ一緒であるということが報告されました。この結果は、植物状態というのは全く意識がないとみなしていた神経科学者たちの考えを吹き飛ばすようなものでした。今回のヒッチコック実験は、TVや映画等も意識レヴェルをチェックする上での重要なテストになりうるだろうとのことです。

Natureによると、このニュースにはこんな裏話もあるそうです。

実験中に反応がみられた方の34歳の男性は、18歳の時に暴行を受けて以来意識がありませんでした。彼の父親は、それでも毎週水曜日に彼を映画を見せに連れていっていたのです。
こういう地道な助けが彼の意識レヴェルを保っていたのかもしれませんね。

image by Hulton Archive/Getty

Source: PNAS via Nature

Sarah Zhang - Gizmodo US[原文

(Tomo)