アップルとグーグルにFBI長官怒る。携帯の暗号化導入で

アップルとグーグルにFBI長官怒る。携帯の暗号化導入で 1

捜査協力放棄を宣伝に使いおって、おのれアップル、グーグルめ! ワナワナワナ。

スマホの個人情報にガチンコ鍵をかけ暗号化キーポイして「これで捜査協力したくてもできなくなりました(スッキリ)」と宣言した両社に対し、ジェームズ・コミーFBI長官は苦り切ってます。「このスマホのマーケティングについて両社に事情聴取した」と言ってますよ。

木曜FBI本部で長官は記者団にこう語りました。

「ワシは法のルールを守ることは大事だと思っている。この国では法の下に人は平等で誰ひとりとして法を超える人間はいない、それも同じぐらい大事だと思っておる」

「今回のことでワシが問題視しているのは企業が国民に、法を超えたところに逃げ込めるようなものを堂々と宣伝していることだ(ワナワナワナ)」

要するに、アップルもグーグルもモバイル端末にユーザのプライバシーを保護する暗号化技術を実装した、自分は法を超える存在だとでも思っているのか、思い上がるのもいい加減にしろ、と言いたいんでしょうね。端末からユーザデータが引き出しにくくなったんですから、そりゃ面白いわけありませんわなあ。

前日の水曜には元同僚のロナルド・ホスコ元FBI犯罪捜査次官がワシントン・ポストに「アップルの新暗号化が導入されたらノースカロライナの誘拐被害者救出劇のようなこともできなくなるではないか」という論説を書き、物議を醸しています。元次官はこう書きました。

(個人情報が不正侵入から守られるのは結構なことだが)その一方でこれは、捜査官が法廷から令状をとっても、端末に保存された幅広いデータを押収できないことをも意味する。われわれが担当した事件の場合、この技術が共謀者に利用されていたら、あの犠牲者は今ごろ死んでいただろう。そして共謀者は誰に邪魔されることもなく次のレベンジ襲撃プランを練っていたはずだ。

まあ、ここは事実誤認で後に訂正が入ったわけですが、警察の部内ではみんなこういうムードなんでしょうね。誰も大新聞に論説書かないだけで。

しかし、この考え方にはいくつか問題点があります。まず、セキュリティの専門家が翌週明らかにしたように、情報は全部引き出せるという話もあります。今までよりやりづらくなっただけで。

もっと大きな問題点は、捜査の名のもとなら国民の自由は犠牲になっても構わないという、この発想です。そりゃ国民の個人情報が全部丸見えならどんな犯罪だって解決できるし、刑事廃業ですよ!

そんなこと言うなら警察の監視カメラを街中に設置して24時間監視できるようにすればいい(ああ、もうそれは起こってるんだっけ)。ビルというビルをパノプティコン状態にして政府運用ロボ走らせて四六時中あらゆる会話を盗聴させたらいい(それももう起こってるんだったな)。こんなディストピアで鍵が1個か2個増えたぐらいで今さらガタガタ言うなって思います。

アメリカ国民はみなセキュリティが堅牢になって両社の動きに拍手喝采です。スノーデンのリークでここ1年の間に、自国政府に65通りの方法で監視されてることがわかったんだから当たり前です。米国民には安全と同時に、プライヴァシーを守る権利もあるんです。

コミーFBI長官は「(アップルとグーグルのアプローチは)まったくわけがわからないよ」と言いましたが、僕には痛いほどよくわかりますよ。

ワン・モア・シング。米国民は警官をあんまり信用してないんです。最近も不祥事続きだし。ミズーリ州ファーガソンで起こったことを見るだけでその気持ちは理解できるはず。悲しいことです。

犯罪者は犯罪を犯します。それもまた悲しい現実です。が、警察は携帯のデータに頼らずとも事件を解決してきたんです、何百年もの間。プライヴァシーを強化した今の世界でも、きっと解決の道筋を見いだせるものと僕は信じたいですね。

source: Huffington Post

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文

(satomi)