グーグルもドローン宅配。その名も「Project Wing」

「あーちょっと犬の餌届けてくんないかな」

ごぉぉぉおおおー、ボトン。うへ、本当に宅配できちゃってますよ?

グーグルのスカンクワーク部門「Google X」が2年前から超極秘で進めてきたドローン宅配サーヴィスの存在をザ・アトランティックのAlexis Madrigal記者にすっぱ抜かれ、急きょプロモヴィデオを公開しました!

アマゾンのなんちゃってティザーとはかなり違うシリアスムードで、これは期待がもてそう。

極秘プロジェクトは名づけて「Project Wing」。セルゲイ・ブリンの構想を元に、トップレヴェルのエンジニアを引き抜いて具体化を進めてきました。ドローン本体は、グーグル独自開発の「tail sitter」。宅配に特化した特殊デザインの無人機です。

ザ・アトランティックの記事にはこうあります。

飛行機とヘリのハイブリッドで垂直離陸し、その後は転回して水平のポジションになって飛び回る。配達時には上空をホバリングしてロープを垂らして地上に荷物を下ろす。綱の先に小さな「egg」という電子部品が括りつけられており、荷物が地面につくとここで感知して荷物を切り離し、 機体に巻き上げるのだ(The Atlantic)。

この「tail sitter」というコンセプト自体に新味はありませんが、空から配達先に荷物を落とすウィンチ(巻き上げ機)は注目に値するところ。ブレードが旋回している機体を遠隔操作で着陸させるとなると、設計的に苦しいところがあるのですが、これは画期的ですね。

まあ、ウィンチにもウィンチなりに別の問題がありますけど(待ってる人にぶつからないようにする部分とか)。

この奇抜な仕掛けは、カルテック(カリフォルニア工科大)とMIT(マサチューセッツ工科大)で実績を積んだ機械エンジニアのJoanna Cohenが設計を担当した。まず第1に、高強度の釣り糸を垂らすウィンチ本体。第2に梱包と一緒に下りていく小型装置「egg」。着地を感知して荷物を切り離し、上空待機中の無人機(UAV)に巻き上げるよう合図を送るのは、このeggの部分だ。何か途中で問題があれば、糸の上部の緊急脱出装置が作動する。装置というか、「要はカミソリの刃」(Cohen氏)で、これで切り離してUAVは飛び去る。

下に荷物が垂れていく時のスピードは毎秒約10m(時速約35km)。地面に近づくと、ウィンチ側で毎秒2mに減速し、軟着陸できるようにする(The Atlantic)。

なかなかうまくできたデザインで、これなら好条件が揃えば、いけそうです。Madrigal記者によると、開発を進めているメインのエンジニアはみな、グーグルが早々にドローン宅配サーヴィスを実現できると考えているんだとか。他にいろいろ厄介な問題もありそうですけど、確かにここまでくればもしかしたら、もしかするかもしれません。

Googleユーザが発注に使える安定したシステムもまだ開発していないが、こうした課題は克服できない問題じゃないというのが彼らのスタンスだ。グーグルは今後、小さな高速の「self-flying vehicles(自動飛行機)」(グーグルはこう呼んでいる)で欲しいものをすぐ配達できるサーヴィスの実現に向け、この開発プログラムの規模を拡大していく方針。

アマゾンがPrime Airのティザー動画を公開した時には、あまりにも現実離れしていて、その割には技術は凡庸だったし、米国連邦航空局(FAA)が首を縦に振らないこともあって笑い話で終わってしまいそうな気がしましたけど、Madrigal記者の記事(超おすすめ)を読んで認識を改めました。こりゃひょっとすると空を宅配UAVが飛び交う未来はそんな遠くない話かも。

source: The Atlantic

Mario Aguilar - Gizmodo US[原文

(satomi)