「ダイソン 360 Eye」のこと、教えてくださいマイクさん

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なんで日本でワールドプレミアしたんですか?

発表会当日にお伝えしたIQの高いロボット掃除機「ダイソン 360 Eye」。部屋の隅々まで無駄なく効率よくお掃除してくれる働きものの予感に興味津々なのですが、発売は来年なのになぜこのタイミングで発表したのかなど、いろいろ気になったので聞いてみました。

お話をうかがったのはマイク・オルドレッドさん。ダイソンのロボット工学主任さんです。

今まで羽根のない扇風機AM01のソフトウェア開発や、エレクトロニクスリサーチグループの管理を担ってきており、1999年に入社以来、ロボット掃除機の開発にも携わってきた方なのですよ。

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ギズ:10年以上前に試作品が作られたものの、発表されなかったロボット掃除機DC06 Prototypeの開発も手がけていたとのこと。いつ頃からロボット掃除機を考えていたのですか?

マイクさん:16年前からですね。今後はロボット工学が重要になってくるだろう、成長するだろうと考えていました。また自律した掃除機は世界的にも需要が高くなると考え、ロボット研究に投資をしてまいりました。

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ギズ:そして、「360 Eye」が完成したんですね。

マイクさん:ずっと研究を進めてきたのですが、商品化するにはもっと完成度の高いモデルができるまではしたくなかった。だからいま、ようやくその時期がきたんですよ。やっと結果をお見せすることができました。

ギズ:DC06 Prototypeもそうですが、最初からサイクロンシステムを搭載することを考えていたのですか?

マイクさん:サイクロンだけではありません。360°ビジョンシステム、ダイソンデジタルモーターV2、ベルト駆動式転輪、機体幅のブラシバー、ナビゲーションシステム...すべてをワンパッケージにすることを考えていました。ロボットの機能があって、そこに掃除機の機能を後付けすることはしたくなかったんですよ。

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ギズ:細かいゴミの掃除力はさすがダイソン!といいたくなりますね。

マイクさん:サイクロンのダストカップは、ダイソン史上もっともコンパクトですが、小型軽量ながら最大78000rpmのダイソンデジタルモーターV2と組み合わせることで吸引力もパワフル、カーペットの深いところにある0.5ミクロン(髪の毛の1/200サイズ)のゴミも吸い取れるんですよ。またゴミと空気をきっちりと分離してから排気するので、部屋の空気も汚しません。

ギズ:ところで「360 Eye」は、世界に先駆けて日本で発表&発売されますが、その狙いは?

マイクさん:ロボットといえば日本ですから(笑)。日本の方々はクリエイティビティやイノヴェーションに関心が高く、パッションもお持ちです。もともと私どもの製品の売り上げにおいて、日本のマーケットは世界で2番目に大きいんですよ。だからこそ「360 Eye」は日本こそが一番適していると思っています。

ギズ:日本の家屋の床はフローリング、クッションフロア、絨毯、畳といろいろあるのですが、それら様々な環境に合わせて設計されたのですか?

マイクさん:ええ、床がどんな表面構造であってもパフォーマンスを発揮できるようにデザインしました。さらにチューニングするため、βトライアルも実施します。家庭内でのトライアルは日本国内でのみ行います。

(注:製品モニターのお申し込みは9月30日で終了しました。)

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ギズ:ところでダイソンには、エンジニアリングとインスピレーションを競う「ダイソンチャレンジ」がありますよね。マイクさんも参加しているのですか?

マイクさん:はい、今年のテーマはホヴァークラフト。掃除機に使っているパーツしか使ってはいけないというルールでした。今回はあまり成績がよくなかったのですが(笑)、参加してよかったですね。ダイソンのチームはみんなクリエイティヴでイノヴェーティヴなソリューションを考え出すので、本当に面白いんですよ。

ギズ:ダイソンは本当にエンジニアファーストな企業なんですね!

マイクさん:ジェームス・ダイソン自身がエンジニアからスタートしていますし、エンジニアはダイソンの要ですね。ジェームズが我々に何かしらのチャレンジを突きつけ、それをエンジニアが解決していくという構造ができていると思います。そして開発の初期段階から生産工程に至るまで、エンジニアが全部を見ていきます。自分の作品として、自分で作り上げていくんだという意気込みがありますね。そのパッションがプロダクツのデザインとなって、カスタマーに伝わっていっているのだとも思います。

ギズ:エンジニアのみんなが、自分で欲しいモノ、そしてみんなが欲しいと思うモノを作っているわけですね。

マイクさん:エンジニアといってもカスタマーでもあるんですよね。我々としては自分が欲しいと思うプロダクツを作りたい、作る、という熱意を込めています。そこに願わくば他社とは違う機能性、パフォーマンスを発揮できるようなものを作り上げる。それこそがダイソンだと思っています。

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カテゴリ違いのお話ですが、日本のモノ作りって、例えば書籍なら「類書出てる? 何万冊売れてるか調べた? え、新しいテーマ? だめだめ、そんな博打は」と自社だけではなく流通の営業さんにも言われちゃうことが多いような。他の誰かが切り開いた道でしかチャレンジさせてくれない現場があるなか、ダイソンは「ウチでしか作れないよコレは」とばかりに「360 Eye」を作り上げました

もちろん市場開拓においてはフォロワーも大事です。でも彼らは常にパイオニアであろうとしている。いやー、かっこいい。お話を聞いていてキュンときましたよ。

source: ダイソン

(武者良太)