未来の電動一輪車、SBU V3に乗ってみた

ビューンと、ね。

ギズでも以前にご紹介した電動一輪車、SBU。米GizmodoのRobert Sorokanich記者がこの第三世代に乗ってみたそうです。「僕自身は別タイプの電動一輪車RYNOに乗ってみたことはあるものの、一輪車に乗ったことがない人にとってSBUは今までにないような乗り心地」との感想を持ったSorokanich記者によるSBU試乗レポートをお届けします!

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未来の電動一輪車、SBU V3に乗ってみた 1

Focus Design社が発売するSBU V3は、重量約12.2kg、時速24㎞、加速性能が16km/hまで3秒というスペックの電動一輪車です。簡単に言えば、セグウェイが半分になったような、つまり操縦は身体を前後に傾けて行い、自分でバランスをとる、車輪が一輪になった電動でバッテリー式の乗り物といったところです。セグウェイのように前に傾ければ前進しスピードも出て、後ろに傾ければ止まります。重心を前に傾き過ぎてもプッシュバック機能があるので転倒を阻止してくれます。

セグウェイとの違いは、左右への安定性がカヴァーされていないため自分でバランスを取る必要があるという点です。

未来の電動一輪車、SBU V3に乗ってみた 2

その点が僕にはなかなか難しかったです。なぜかと言うと、自転車に乗る感覚のままSBUに乗ってみたからです。どんな曲芸師だって一輪車と自転車じゃ乗る感覚は全くの別物と言うでしょうね。

怖いからといって自転車に乗っている時みたく両手で何かに掴まろうとする(そして叫ぶ)のは、SBUを乗る際にはやめるべきです。サドルの正面についているプラスチック製のガードは走行中にビビッて掴まるためのものではなく、持ち運ぶためのハンドルですから。直立した姿勢を保っていたいのなら、両腕を大きく振ってバランスをとらなくちゃ。

未来の電動一輪車、SBU V3に乗ってみた 3

方向転換は重心を傾けてするものだという自転車での感覚もSBUの操縦には邪魔です。我が身をたった一輪の車輪に預けているという状態で均衡を保っていられるかどうかは、重心が左右にぐらつかず出来る限り姿勢をまっすぐに保てるか否かにかかっています。方向を変えるには腰をひねるのです。ごく単純に聞こえますが、これまで重心を傾けて方向を変えていた身からすると、うまくはいかないものでした。

SBUに乗り慣れないうちはまっすぐに走れませんが、それがバランス感覚を養い、姿勢をまっすぐに保ち、方向転換の感覚を身に付くようになる近道なのです。そういうわけで、冒頭GIFでの僕はジグザグ走行だったのです。

未来の電動一輪車、SBU V3に乗ってみた 4

転びそうになっても、けっこう簡単に止まれました。SBUは後ろに重心を傾けることでストップできます。歩道で転びそうになったら横に足をつくのもアリですね。

僕がSBUに試乗したときは完全にはコツを掴ませんでしたが、しばらく乗れば、ふらつかず転ぶこともなくなりバランスがとれるようになるでしょう。Focus Design社いわくおよそ30分で操作感覚は掴めるとのことですが、たった30分練習しただけでは、公道に出るのは早いと思います(※日本国内では公道で使用できません)。

未来の電動一輪車、SBU V3に乗ってみた 5

同社のプロモーション動画に出てくるようにしなやかに乗りこなせなかったとしても、SBUに乗ること自体とても楽しめました。最高速度に近づくとプッシュバック機能が働きゆっくりと後ろに傾くわけですが、そこまでの速度を出さなくても、すばらしいスピード感を味わえました。というのもSBUにまたがると、それが視界に全く入らない状態で、自分が駆けるよりも格段に速いペースで邁進しますから。 

急な傾斜には挑まなかったものの、なだらかな起伏のある丘で走行したところSBUはその威力を発揮しました。モーターの静かさと乗車姿勢もあいまって、息を切らすことなく世界一速いランナーにでもなった気分でしたね。

未来の電動一輪車、SBU V3に乗ってみた 6

さて、SBUはどの層をターゲットにしているのか? 定義するのが難しい問題です。このマシンの重さは27ポンド(約12kg)なので転んだとしてもビクともしませんが、それを持ちながら階段を上がるのは楽ではないということでもあります。「出来ない」というほどではないけれど、階段をのぼる前に二の足を踏んでしまう感じでしょうか…。

このようなデヴァイスは、公共交通機関がカヴァーしていない通勤経路の「僅かな距離」を埋める解決策として考えられます。ペダルを漕ぐ必要もなくモーター音が静かな一輪車に乗ってバイク・レーンを進むのは、自宅と最寄駅の間の0.8マイル(約1.3km)歩くのよりずっとカッコいいですから。僕自身もうちょっと練習できていたら、SBUでの通勤を試したかもしれません。でもこれを持って自動改札機や5フロア分の階段を毎日往復するのが、前述の通勤中の計1.6マイル(約2.5km)を歩くのに相当するのかはわかりません。

未来の電動一輪車、SBU V3に乗ってみた 7

SBUは実用的な買い物とは言えないでしょう。折り畳み式の通勤用自転車と同じくらい持ち運びやすく、重量はそれよりちょっと重いくらいです。さらに、手軽にSBUを駐輪場に止めておく方法なんてないので、どのみち充電するために室内に運びたくなりそうですね。

時が経てばSBUのような乗り物はより軽量で低価格になるので、そしたら通勤に最適な一輪車になるかもしれません。でも今のタイミングでの購入は、走らせて道行く人たちに見せびらかしたいから買うようなもの。未だに自転車に乗っている人たちを驚かせたいからというのも、この先、買いたくなる理由の1つでしょうね。

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残念ながらSBUは日本の公道では走れないんですよね...。なので、せめてセグウェイのようにアクティヴィティの一環として体験してみたいものです。

Photos and GIF by Michael Hession.

Robert Sorokanich - Gizmodo US[原文

(たもり)