ハリケーンから学んだ、ニューヨークの新たなインフラ設計

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災害によっていろんなものが変わっていきますね。

今から2年前、ハリケーン・サンディがアメリカ東部に上陸し、ニューヨークに大規模な都市水害を引き起こしました。その被害規模は歴史的に見ても甚大で、多くの被災者を出しました。それから2年、被害を受けたニューヨークは、想定外の災害に備えて対策を強化してきました。

災害用シェルターの建設

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サンディによって多くの人が住居を失いました。中にはホームレス生活を強いられた人もいます。今年の夏、ニューヨーク市の災害対策課はこうした事態に備え、ブルックリン橋近くに災害用シェルターを建設しました。

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シェルターはコンテナ型になっており、簡単に移動、設置することができます。また、避難の長期化に備えて、ベッドルームや貯蔵庫も設けてあります。現在、実際にシェルターに入居してもらうことで、その実用性を試しています。

災害対策システムの改善

サンディによって、我々の大災害への対策が不十分であったことが明らかになりました。そのため、市や連邦政府は急いで災害対策の見直しをはじめました。例えば、アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁は洪水ハザードマップをより現実的なものに変えています。

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また、アメリカ地質調査所は高潮から大気圧までのすべてをリアルタイムで追跡できるシステムを作りました。次にハリケーンが来たら、このシステムによってより正確な被害状況を知ることができるでしょう。

通信機器のためのスタンド

サンディに関して多くの人が記憶していることの1つに、充電スタンドが不足していたことがあります。この記憶が市の既存のインフラ計画に影響を与えました。

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例えば、太陽光発電による携帯充電スタンドの設置があります。またニューヨーク市は、古い公衆電話の改造を計画しています。緊急警報の放送を行う機能や緊急時に市民が連絡に使えるようにする機能を追加する予定です。

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最近になってニューヨーク市は、7000台の古い公衆電話をWi-Fiネットワークを導入する計画を発表しました。公式には次のように説明しています。

公衆電話の使用率は減っています。しかし、公衆電話は外部の電源がなくとも回線を通じて電力をもらうことができるので、サンディの時のように電源が断たれるような緊急事態において大きな役割を担っています。

都市開発計画の推進

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サンディが上陸する以前からニューヨークは高潮の危険にさらされていました。しかしサンディによって、高潮対策を含めた都市開発計画が推進されるようになりました。アメリカの都市開発機構はRebuild by Designと呼ばれる大きなデザインコンペを開き、プロジェクトのために何十億も投資しています。

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その中で最も大きな計画のひとつが、マンハッタンの岸に約5メートルの防潮堤を設置することです。またスタテン島では、大陸棚を作る計画があります。この大陸棚のおかげで高潮の到着を遅らせることができるようになるそうです。

災害はいつ起こるかわからないもの。万が一の事態に備えておきたいですね。

Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文

(谷垣友喜)