ネット初期時代に見られたドメインネーム戦争

2014.11.29 12:00
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当時はまだわからなかった、ドメインの大切さが。

今では、子どもが生まれると名前発表前にドメインを取得する有名人もいる時代になり、ドメイン名の大切さは常識です。が、まだまだインターネットが一般的でなかったあの頃、その大切さを理解している人は少数派だったのです。当時、何人かのアーリーアダプターと呼ばれる人達が、さまざまなドメインネームを取得しました。「空いてるからとっちゃお」そんな気持ちでとったドメイン名を巡って、後にバトルが勃発することに…。

1994年5月、Wiredのレポートによると、フォーチュン500企業のうち社のドメイン名を取得していたのは、たった3分の1程度。その後、ドメイン名を巡って繰り広げられたバトルを紹介しましょう。


MTV.com


元MTVのVJだったAdam Curryさんが、1993年にドメイン「mtv.com」を取得。当時、CurryさんはMTVに状況を話したそうですが、特に何も言われなかったのだとか。Curryさん曰く、MTVはインターネットには興味なしだと答えたそうです。

その状況が一変したのは、1994年、CurryさんがMTVを退社した時。会社として、そこで初めてこれはマズイのではないかと思ったようです。MTVはCurryさんに対して訴えを起こし、Curryさんも真っ向勝負をうけました。結局は、後にドメインをMTVに渡すことになったのですが、和解内容は明かされていません。


McDonalds.com


1994年、Joshua Quittnerさんというレポーターがドメイン「McDonalds.com」を取得。当時、ドメイン名の価値についてWiredに記事を執筆中で、その流れで購入したものでした。マクドナルドの社内の人間はみんなインターネットに興味がなかったようで、メディア担当者は、Quittnerさんに対して「インターネットが重要だとでも思っているのですか?」と言っていたそうです。今でこそ信じられない話ですが、当時のアメリカでは誰もネットの重要性に気がついていませんでした。1995年になってもなお、ネットは一過性のものだなんて記事がでていたくらいです。

Quittnerさんが執筆した記事の最後には、「このドメインの使い道についてronald@mcdonalds.comにメールしてね」とありました。オークションで売ってしまうべきか、とっておくべきか…。面白いことに、当時は誰も「マクドナルドに売れば?」なんて言わなかったのです。

その後、Quittnerさんは、ドメイン名をマクドナルドに明け渡しますが、その見返りとして、彼が選んだ宛先に、3,500ドル(約40万円)の寄付をする条件を提示しました。寄付先はブルックリンにある公立学校で、使い道はパソコンとネットアクセス整備のためのものでした。

トップ画像のGIFは、1996年のMcDonalds.comにあったもの…。


Candyland.com


ポルノ会社であるInternet Entertainment Groupが、ドメイン名「Candyland.com」を取得したのは1995年のこと。Candy Landとは、シンプルなボードゲームで米国では誰もが知る玩具です。もちろん、子どもが遊びます。Candy Landの開発会社Hasbroはドメインのことを知り、これはまずいと訴えを起こしました。

裁判では、Hasbroは1951年からCandy Landの名前で商標登録していることを理由に勝訴。子どものおもちゃであるゲームの名前であったことと、ドメインを取得していたのがポルノ会社であったことも少なからず影響を与えました。ポルノ会社には、別ドメインに移転したことを知らせるために90日の猶予が与えられました。


PETA.org


Michael Doughneyさんがドメイン名「peta.org」を取得したのは1995年のこと。PETAと言えば、動物愛護団体ですが、Doughneyさんだって動物が好きです。ただし、動物を食べ物や衣服として好んでおり、PETAの方向性とは真逆。このドメイン下の彼のサイトはPETAはPETAでも「People Eating Tasty Animals(美味しい動物を食べる人々)」でした。

PETAはDoughneyさんを相手に訴えを起こしましたが、この裁判が終わりを迎えたのは2001年。Doughneyさんは、「自身のサイトはパロディである、ゆえに合衆国憲法修正第1条えある宗教・言論の自由にあたる」と主張したのです。でも、第4審でこの主張は認められませんでした。結果、1999年のACPA(Anti-Cybersquatting Consumer Protection Act)の下、Doughneyさんにはドメインを手放すよう判決がおりました。


Roadrunner.com


Road Runner Computer Systemsが、ドメイン名「roadrunner.com」を取得。この会社はチュニジアでRoad Runnerという商標登録をしていたのです。でも、この名前はアメリカではワーナー社のアニメキャラクターが商標登録していました。

ワーナーは、1995年7月にNetwork Solutions Incに連絡をとり、ドメイン名奪還を目指しました。裁判にまでもつれましたが、ワーナーはドメイン取得に成功。しかし、和解条件は明かされていません。

ドメイン名は大切ですね。


image: Wayback Machine

Matt Novak - Gizmodo PALEOFUTURE[原文
(そうこ)

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