ニューヨークの夜が真っ暗になる?

ニューヨークの夜が真っ暗になる? 1

ニューヨークの光害に立ち向かう。

映画「ブライトライツ・ビッグシティ」や「眠らない都市」など耳にしたことがある方も多いでしょう。ニューヨーク市は大都市ならではの光害に頭を抱えています。しかし現在、その光害を大幅に減らし二酸化炭素の排出量を抑えるためにある計画が進行中なのです。米クイーンズ市のDonovan Richards市議会員が、先日「Lights Out」と称した法案を議会へ提出しました。

その法案は、今後の35年間で二酸化炭素の排出量を80%カットするという目標を達成する名目のもと、深夜にビルが電気をつけたままにできないよう新たに規制を設けるためのものです。Light Outが可決されれば、大半のニューヨーク市内のビルが就業時間終了後にすべての電気を消さなければならないようになります。

米メディアのCapital New Yorkによれば、この規制の対象となるのは”Bクラスのオフィスビル”であり、「市内の約3分の1」がそれにあたるとか。一方、同じく米メディアCitylabのSarah Goodyear氏の話では、対象となる建物の総数はおおよそ4万棟にも登るそう。

しかし、この法案が可決されてもニューヨークの空が真っ暗になるというわけではないようです。その点はCitylabでもよく説明されていますが、ビルのオーナーはこの規制に対して例外を申し出ることができるのです。クリスマスのショーウィンドウなど、季節限定の電飾、クライスラービルに代表される歴史的重要文化財、そしてパイロットに警告を促す光信号を設置している高層ビルもそれに該当します。

Donovan氏の法案は、すでに他の組織が非公式的に行っていた活動をただ法令にしようとしているだけという声もありますが、実際その指摘は的を得たものでしょう。Audubon Societyという団体は、渡り鳥が電気の明るさに惑わされないよう、すでに米国内の様々な地域でLights Outの活動を行ってきました。すでにこの活動の一部は都市全体という規模で行われるまでになっており、ニューヨークやシカゴといった大都市の建物の多くが、渡り鳥の活動が最も活発になる秋の間は建物の電気を消すようにしているのです。

Donovan氏は結局、ビルのオーナー自身何年も前からやらなければならないとわっていたことを、ただ条文にしようとしているに過ぎないのです。かといって、ニューヨークの夜を暗くしようとするこの法案に対し、誰も抗議しないということにはなりません。ニューヨーク市民は自分たちの街を醜悪にするものと戦うのが大好きですから。

image by Eric Konon/Flickr CC

source: CITYLABCAPITAL NEW YORK , NEW YORK ENVIRONMENTAL REPORT

Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文

(小山和之)