中国の「Xmas村」で、世界のオーナメントの6割が作られている

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一瞬楽しげだけど、実は切ない。

今、街に出ればクリスマスツリーが並んでるし、自宅にツリーとか、サンタクロースやスノーマンの人形とかを飾ってる人もたくさんいることでしょう。でも、こういう飾りがどこから来てるかっていうと…たいていは「MADE IN CHINA」と表示されてるはずです。さらに厳密にいえば、中国のあるひとつの街、クリスマスのデコレーショングッズに特化した工場の街から来ている可能性が高いです。

そんな街って年中クリスマス気分が味わえて楽しそうな感じがするかもしれませんが、そうでもありません。ジャーナリスト数人が世界のクリスマスデコレーションの60%を製造する中国の街、義烏を訪問し、その実態を目の当たりにしています。そこには、600軒ほどの工場が立ち並んでいますが、その工員の多くは低所得で、平均時給70セント(約84円)程度で週6日、1日12時間働いています。

その労働環境はというと、Sina News Agencyの画像を見ると、マスクをした工員が赤い繊維くずに全身まみれています。この人は、赤いフェルト生地で覆った飾りを作る工場で働いています。The Guardianにはこうあります。

その父とともに、(工員のウェイさんは)赤いホコリにまみれて長時間働き、ポリスチレン製の雪の結晶にノリを付け、さらにパウダーコーティング用機械に入れて赤く染めている。それを毎日5,000個作っている。

その過程で彼ら2人は頭から爪先まで細かな赤い粉に覆われる。彼の父はサンタの帽子をかぶっており(お祭り気分ではなく、髪が赤くなるのを防ぐために)、彼らは少なくとも1日10枚マスクを交換し、ホコリを吸い込まないようにしている。

中国にある工場の労働環境が劣悪だとは今までも聞いた話です。でも、我々がうきうきと安価に手に入れているサンタの帽子やクリスマスツリーのオーナメントが、工場の人の大きな負担の上でできていると思うと心が痛みます。BBCのTim Maughan氏は、義烏について今年夏以下のように伝えています。

私は、少女が白い毛皮の縁取りを赤いフェルトに縫い付け、1分にふたつのスピードでサンタクロースの帽子を作り続けるのを目にした。彼女が帽子をひとつ縫い終えると、それは机の向こうに押し出され、サンタ帽の山が静かに積もっていく。

上のフロアにはプラスチックの型取りをする部屋があり、若い男性が主に働いている。彼らは暑さのために上半身裸になり、プラスチックのペレットをサムスンのブランドが付いた袋からマシンに入れ、溶かし、型に押し込んでいく。それがおもちゃの雪だるまやサンタクロースになる。

たとえばこんなサンタクロース像だって、義烏で作られているんです。

最後にこちらは、Toby Smithさんが今年義烏を訪れてその労働環境を記録した動画です。彼は、作られたクリスマスの飾りが工場のフロアから米国向けの貨物船に載るまでを見届けてきました。

こういう実態をちょっと知ったからといって、オーナメントを買う側が何か行動すればすぐに状況が変わるわけでもなさそうです。でも、安価に買えるものの裏にはこういう実態があるってことはどこか心に留めておきたいです。

source: Sina, The GuardianBBC, Quartz

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文

(miho)