タイムズスクエア「New Year’s Eve Ball」の裏側

2015.01.07 20:00
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ニューヨークの恒例年越しイベント、タイムズスクエアの「ボールドロップ」。大晦日の夜11時59分から0時にかけてワン・タイムズスクエアビルのてっぺんに設置された大きなボールがゆっくりとポールを伝って降りていき、0時ちょうどに周囲のビルから紙吹雪が散るというイベントです。このボールドロップを観るため、毎年タイムズスクエアには100万人が集まり、なんと10億人以上が世界中でテレビ中継を視聴するんだそうです。

2014年〜2015年の年越しの際には、少しだけ生まれ変わったボールが使用され、288個の新しいクリスタルで世界を魅了しました。これがもう、本当にきれいなんです。ちょっとだけその裏側をお見せしますね。


ボールドロップの歴史


ボールドロップは100年以上続く大晦日の恒例イベントですが、ここ10年程は最新のテクノロジーが導入されたボールが使われるようになっています。1907年、当時ニューヨークタイムズ社のオーナーだったアドルフ・オークスがイベントを始めた際に使われたボールは鉄と木材でできており、重さはおよそ317kg、100個の電球が装着されていました。

ボールは長年にわたって進化を続けてきました。1955年には軽量アルミニウムのフレームとコンピュータによる制御(および、さらにキラキラと輝かせるためのラインストーン)が導入されました。1999年から2000年にかけてのミレニアム年越しには、スチームパンク的な見た目のボールが使われました。


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デザイン


現在のボールは5代目で、まさに最新式と言えるものです。2008 年に公開されたボールは、直径およそ3.6m、重さおよそ5,300kg、三角形で表面が覆われたジオデシック球体です。表面には、合計で32,256個ものフィリップス LUXEON LED を組み込み、1つ1つ彫刻された2,688個のWaterfordのクリスタルがあしらわれています。


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2013年より、Waterfordはボールの2,880個のクリスタルを10年にわたって新しいものに交換するプロジェクトを開始しました。2023年まで毎年、一部のクリスタルがその年のテーマに合わせた最新デザインのものに交換され、ボールがリフレッシュされていきます。今回のテーマは「The Gift of Fortitude(不屈の精神のたまもの)」でした。


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Waterfordのマスター・スカルプター、Fred Curtis氏は新しく設置されたクリスタルに関して、米Gizmodoにこう語っています。



光の反射を最大限に活かすために、両サイドのパネルがカットされています。これによってたくさんの色彩をもたらすことができます。LEDライトは1,600万通りの色に光り、クリスタルのレインボー効果によってその光が増大される、万華鏡のような仕組みです。


Curtis 氏は、ワン・タイムズスクエア(旧ニューヨークタイムズ本社)で行われたボールの発表イベントに出席していました。かつて記者や編集者で溢れていた24階建てのビルは、現在はタイムズスクエアボールの台座として使われています。1〜3階にあるドラッグストア、Walgreen’s pharmacy と大量のビルボード看板以外は、このボールとボールを操作するオペレーターだけがワン・タイムズスクエアのテナントです。


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ボールは地上230mほどの高さにあるビルの屋上南側に建てられたポールに恒久的に設置されています。ポールは、その高さでもボールの重さに耐えられるよう設計されているのです。Waterfordは、ダイヤモンドホイールでカットされるクリスタルをデザインするためにエンジニアチームを集め、今年の「Fortitude(不屈の精神)」というテーマのために、288個のクリスタルがデザインがカットされ、徐々に従来のものと交換されました。交換によって取り外されたクリスタルのほとんどは寄付されるとのことです。


設置


61秒間のボールドロップイベントに向けてクリスタルを用意するには、始めから完成までに費やす時間は、なんと1年間


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クリスタルは、ニューヨーク市へ届けられたのち、1つずつ48個のLED(赤色12個、青色12個、緑色12個、白色12個)が設置された三角形のパネルへ装着とされます。


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パネルはボールのコンピュータシステムに接続され、フレームにネジで止められます。


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大晦日の深夜0時前に、ボールはビルの屋上にてそのきらびやかな姿を表します。そして、また365日間、摩天楼の上でその時が来るのを待ち続けるというわけです。


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たった61秒ですが、10億人以上が見守る本イベント。長い歴史の裏側には、人々の期待とたゆまぬ努力、そして、その時代にあったテクノロジーが取り入れられていたんですね。


Images by: Adam Clark Estes, Matthew Carasella

Adam Clark Estes- Gizmodo US[原文
(山田まり)

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