いちばんスマートなスマートウォッチの話

いちばんスマートなスマートウォッチの話 1

腕時計もシンプルにいきましょう。

今年のCESはフィットネストラッカーであふれています。CESに出展されていないものを含めると、おびただしい数のフィットネストラッカーがありますが、関心を集めているアイテムとそうでないものとの差をつけているのは、価格ではなくデザインです。

ほとんどのフィットネストラッカーは、フィットネス用品としてはそんなに悪くないデザインです。たとえば、FitbitのChargeには独特のスタイルがあります。MisfitのShineJawbone Up24もそうです。おそらくファッション目的で使う人はいないと思いますが、身につけていてもゴミのようには見えません。

それらが登場した後でWithingsから発売された Activité(450ドル)は、美しい腕時計にしか見えないフィットネストラッカーです。あるいは、フィットネストラッカー付きの美しい腕時計と言った方がいいかもしれません。Activitéは、腕時計とフィットネストラッカーの境界線をかつてないほど曖昧にしました。さらにWithingsが150ドルで発売したActivité Popは、Activité のDNAを完全に引き継ぎつつ、フィットネストラッカーとしても時計としても適正な価格設定を実現しました。Activité Popの登場で、いまや、フィットネストラッカーと腕時計の境界線は完全になくなろうとしています。

腕時計とスマートフォンを組み合わせるとなると、複雑なタッチスクリーン、バッテリの問題、ゴツゴツしてかっこ悪いボディなどに対応せざるを得ません。それと比較すると、フィットネストラッカーと腕時計の組み合わせはかなり合理的です。単純にフィットネス情報を記録するだけの腕時計こそ、いちばんスマートな「スマートウォッチ」かもしれません。

時計もフィットネストラッカーも、それぞれ時間や歩数といった特定の変数をゆっくりとカウントするもので、必要とする電力も少なく、どちらも腕に付けていることで能力が発揮されますし、急激に時代遅れになることもありません。現在使われているフィットネス用の歩数計付きバンドと比べても機能に遜色はありませんので、この先5年ほどは問題なく使えて、お財布的にも精神的にも安心です。

Withingsは、フィットネス用のバンドとアナログ腕時計という逆方向のものをとても合理的に組み合わせていますが、他社も確実にWithingsを追従するでしょう。一般的に普及するだろうと見込めば、TimexやFossil も歩数計つきのアナログ腕時計を作るだろうと想像できます。Activité Popのようなデバイスは、フィットネストラッカーとアナログ時計の組み合わせには技術的な壁がほとんどないということを示しています。ソフトウェア面では、HealthkitGoogle Fitに頼ることができます。どちらもエコシステム構築のためにデータを欲していますから、話を進めるのは難しくないでしょう。あるいは、すでにPebblesやAndroid Wearに対応しているJawboneのUpのようなサードパーティアプリを使うことも考えられます。

もちろん、もう少し複雑なフィットネス用ガジェットにも需要はあります。Basis Peakのような、心拍数を測ったり、汗から体調を推測したりできる頑丈なデバイスは、データマニアや運動好きな人たちからの需要があります。歩数や睡眠サイクルをトラックするだけのシンプルなデバイスは、フィットネストラッカーをより目立たない存在にします。たとえ、それが必要以上に多機能なガジェットのブームの死を意味するのだとしても、結果的にはその方が良いかもしれません。

将来的に、いま腕時計を着用している人たちは、自分たちの好きな時計にプラスして、目立たないけれど役に立つ健康管理機能がついた時計を使うようになるでしょう。そして、いま腕時計を使っていない人たちも使うようになるかもしれません。なぜなら、ウェアラブルデバイスが一時的な流行で終わるかどうかに関わらず、腕時計は100年近くに渡って使われてきた機能的なジュエリーなのですから。

Eric Limer - Gizmodo US[原文

(山田まり)