冥王星発見者の遺灰、冥王星へ向かう

冥王星発見者の遺灰、冥王星へ向かう 1

人類最遠空間へ到達。

今週、NASAの探査機ニュー・ホライズンズが冥王星に接近し、冥王星とその衛星の観測を始める予定です。そこには観測機器が山のように積んであるだけでなく、ある意外なものも載せています。それは、冥王星を発見した天文学者、クライド・トンボー氏の遺灰です。

宇宙飛行がまだ夢でしかなかった1930年、トンボー氏は米国アリゾナ州のローウェル観測所で働く若き天文学者でした。彼は毎晩撮影した写真の中に興味深いものを発見し、それが後に冥王星として知られる氷のかたまりだったのです。トンボー氏は1997年1月17日、冥王星が太陽系の惑星の定義から外れるよりずっと前に亡くなりました。

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ニュー・ホライズンズに搭載されたトンボー氏の遺灰。Credit: JHUAPL

NASAは2006年のニュー・ホライズンズ打ち上げにあたり、トンボー氏の「遺灰を宇宙に持って行ってほしい」という遺志に応えることを決めました。彼の遺灰1オンス(約28g)を入れた小さな容器にはこんな言葉が刻まれています。

ここに入っているのは米国人クライド・W・トンボー、冥王星そして太陽系「第三領域」の発見者の遺灰である。

アデルとムーロンの息子、パトリシアの夫、アネットとオールデンの父、天文学者、教師、だじゃれ好き、そして友人、クライド・W・トンボー(1906-1997)。

ニュー・ホライズンズはこれまで10年近く、太陽系の外側へ外側へと飛んできました。トンボー氏は今、遺灰とはいえ人類史上もっとも地球から遠い空間にいます。

ニュー・ホライズンズは他にもいろいろなグッズを積んでいます。たとえばスペースシップワンの機体の一部、「Pluto: Not Yet Explored(冥王星:未踏の星)」と記された米国の切手、ニュー・ホライズンズの組み立てと打ち上げが行われたメリーランド州とフロリダ州の記念25セント硬貨です。宇宙船って感情的なものとか入れる余裕なんてなさそうなイメージですが、じつはなかなかセンチメンタルなんですね。

Top image: Artist representation of New Horizons arriving at Pluto. Credit: Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Southwest Research Institute(JHUAPL/SwRI

Sarah Zhang - Gizmodo US[原文

(miho)