フランス政府、ネットからイスラム国の駆逐をねらいSNS各社に協力要請

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検閲で存在感をつぶそうと。

ソーシャルメディアでの存在感という意味では、イスラム国(ISIS)は西側諸国を凌駕しています。実際、ISISとその支持勢力は合計で1日最大9万件のツイートやポストをし、米国やイギリスもソーシャルメディア戦略の見直しを迫られるほどです。でもフランスはちょっと違うアプローチをとり、ネットにおけるISISの存在感を打ち消そうと動いています。

フランスの内務大臣、ベルナール・カズヌーブ氏はグーグルとフェイスブック、ツイッターに対し、彼らのサービス上にテロ組織のプロパガンダがポストされたとき、政府の要請で即削除できるようにすることを求めています。ツイッターとフェイスブックはAP通信に対する正式声明で「暴力を煽るようなコンテンツを自社プラットフォームから削除すべくあらゆる努力をする」と言っています。ただ、フランスからの協力要請には言及していません。またグーグルはNBC Newsに対し、テロリスト発のコンテンツについては一般ユーザーによるアラートで効率よく対応できており、動画に関してはすでにたいてい1時間以内に削除できていることを伝えています。

カズヌーブ氏が各社を訪問した目的は、テロリストによるオンライン活動の報告・調査プロセスを加速させることにありました。AP通信によれば、カズヌーブ氏はこれまで通常政府が使ってきたルートは使いたくないようです。というのは従来のやり方では遅すぎて、せっかくコンテンツを削除してもその効果が薄くなってしまうからです。

フランスのISISに対する姿勢は、1月にイスラム教徒の兄弟ふたりが風刺週刊誌「シャルリー・エブド」本社を襲撃した事件以降さらに厳しくなりました。フランス政府は同事件への対応として、ISISへの参加志望者を引き止めるためのWebサイトを作り、他のテロ対策全般も大幅強化しています。

ただ、テロリズムと目されるものをネットから削除するだけでは最良の解決策とは言えません。そもそも「テロリズム」の定義自体危ういものです。電子フロンティア財団では、ネットを検閲するだけでは単に臭いものにフタをするだけだと言い、フランスの対テロ法における「テロ行為」の定義にも問題があったと指摘しています。ツイッターもまた、米国政府がISISの活動をソーシャルメディアから追跡していることに触れており、ネット上の存在を消すことが単純に良いことだとも言い切れません。

ともあれ、各国政府はISISによるオンラインでのプロパガンダを止めるべく奔走しています。カズヌーブ氏は4月にもグーグルやフェイスブック、ツイッターと再度協議する予定です。

Image of ISIS "hack" of U.S. Central Command's YouTube account

source:APNBC News

Darren Orf - Gizmodo US[原文

(miho)