ロサンゼルスの街並はずばりダサい。それには立派な理由がありました

ロサンゼルスの街並はずばりダサい。それには立派な理由がありました 1

のっぺりした印象を受けるロサンゼルスの街並み。

ロサンゼルスの高層ビル街にはブルジュ・ハリファクライスラービルのような美しく鋭利なシルエットは見当たりません。代わりに、飛び出た部分を斧で断裁したかのようにどれも先端は平らで、四角くて面白みのないビルばかり。これにはちゃんと理由があるんです。全ては困った規則のせい!

実は、ロサンゼルスの75フィート(22.86メートル)以上の高層ビルには必ずヘリポートを設置しなければならない、とロサンゼルス市の条例第10条によって決められていたんです。そうなるとてっぺんが平たくなるのは当然ですよね。ですがついに、 その困った条例が撤廃されました。これからはのっぺりビルとはサヨナラ。優美でシュッとしたビルが建ち始めることでしょう!

雑誌Civil Engineering magazineによると、第10条が見直されたのは昨年秋とのことです。そもそもなんでヘリポートを設置する必要があったのかというと、その目的は火災時の緊急避難用。もちろん防災対策は大事。でもその結果がこれです。のっぺりした景観のダウンタウンができあがり。

今、ロサンゼルスに最適な救助方法を論理的に考たとき、ヘリコプターはまず候補から外れるでしょうね。火災現場の熱風の中でヘリコプターを操るのはとても難しく、思ったより危険で、かつ混乱を招くものです。だって想像してみてください。火事から避難しようと人が押し寄せている屋上に、ヘリコプターで安全に着陸できますか? 実際、第10条が施行されてから、ロサンゼルスでヘリポートが実際に活用されたのはたった一度だけ。1988年に起きたFirst Interstate Bank building(今のAONセンター)の火災でほんの一握りの人を救出した時だけです。

つまり、ヘリコプターで救助するなんてことはほとんど無いし、しかもヘリポートの設置にもかなりの費用がかかるので、防火費用を他のことに回した方がよっぽど現実的。それに今時の高層ビルにはオートで動くスプリンクラーが十分なほど設置されているし、排煙設備、防火エリアだって備え付けられているのが当たり前です。今やヘリポートは時代遅れということ。

そしてついに第10条は見直されることで、ロサンゼルスの街にも優美な高層ビル街を作れる時代がやってきました! Wiltshire Grandが完成すれば西シカゴで最も高いビルとなり、記念すべき「ロサンゼルスでてっぺんが平たくないビル第一号」です。

下の写真をご覧ください。空に向かってまっすぐに突き出た先端が、まるでユニコーンの角のよう。のっぺりとしてダサかったロサンゼルスの街並みにも、とうとう文句なしに美しいビルの登場です。

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Top image: AP Photo/Nick Ut

source: ASCE , LA Times , KCET

Sarah Zhang - Gizmodo US[原文

(SHIORI)