「アフガンの少女」のスティーブ・マッカリーが語る写真の極意

この同じ空気吸ってる人類で当代最高の報道写真家と評されるスティーブ・マッカリー

「アフガンの少女」のスティーブ・マッカリーが語る写真の極意 1
世界を旅して、人に会い、見る者の心を揺さぶる写真を撮り続けた彼が、その長い写真人生で学んだ教訓を6つのシリーズで語ってます。

A lifetime in photography - 写真人生

フィラデルフィア郊外のちいさな新聞社で働いてたときは、自分がまさかナショナルジオグラフィックみたいな雑誌で働いて、何十冊も本を出し、地球で一番おもしろいところを飛び回って、歴史的瞬間をカメラに収めるようになるなんて夢にも思っていなかった。

怒涛のラン。怒涛のライフ。この道を選んで本当によかった。得たものは計り知れない。

この目で見てきたもの。それは文字通り、歴史の最前線に立ち会うこと。

これ以上いい人生は想像もつかないよ。

Being part of the conversation - 対話する

旅を始めたのは19歳のときだった。その時こう決めたんだ。この人生、何をするにしても、旅がしたい。旅をして、その土地の一部になりたいってね。写真・映像の仕事を知ったときは、これだって思った。

9.11では、あの混乱の現場にも立ち会った。何千年と続く文明が跡形もなく消えてゆく、歴史のはざまにも立ち会った。

記録に残したいんだ。地球上にある人生がどんなものかを。アフガンも湾岸戦争も現場に向かうのは、そこに住む人の話が聞きたいから。それを伝えれば状況はきっと良い方に変わる

Committing to a story - コミットする

雑誌の大型企画の撮影で僕が学んだ鉄則、それは伝えたい物事のコアに真っ直ぐ向かうということだ。下調べの日数は短くして、分析もほどほどにして、アタックする。だって、1週間の取材で5日も6日も調べてたんじゃ撮影に1日しか割けないからね。それよりは2日でフォーカス決めて5日撮る方がいい。僕らの仕事は調べ物ではない。撮ることだ。

The journey over the destination - 目的地より途上

写真の傑作は旅の最終目的地ではなく、旅の途上で生まれる。

目的地で撮った写真なんてとっくの昔に忘れ去られてしまってる。なぜかそこに向かう途上中で撮った写真の方が人々の記憶に残るのだ。

僕がよくやるのはホテルの外に出て、街をあてどなく歩いて、そこの空気を掴むこと。瞬間、瞬間を生きて我を忘れる。すると不思議なことが起こる。なんだか急に周りの像がゆったりとリラックスして、吸い込まれるような、なんかそういう瞑想の境地と言ってもいいような気持ちになるのね。いい写真が撮れるのは、そういうときさ。

計画もない、セットもない。こうしなければというシチュエーションもない。ただ心を開く。

写真の傑作は木に生えてくるものではない。だから、見つけたら絶対通り過ぎではいけない。向かっていくんだ。

Following your passion - 情熱の赴くままに

ニュースを追いかけるとき、現場にいるとき、いつも心がけているのは、自分の情熱を衝き動かすもの、自分が本当に大事に思うもの、自分にとって意味あるストーリー、そうした裏打ちのあるシチュエーションを探すことだ。結局自分がいいと思う写真は、深い思い入れがあるものだからね。

駆け出しの頃、初めて訪れた異国はインドだった。その文化、人、風景にたちまち惚れた。何千年の歴史が眠る国。深い。80回、90回戻ったが飽きることがない

僕の仕事、写真、人生に定年はない。最後の息を引き取るまで撮り続けるだろう。それは生きること、パッション、人生に意味と目的を与えることそのものだから。

食べる、呼吸する、眠るのと同じように僕は写真を撮る。

Omar Kardoudi - Sploid - Gizmodo US[原文

(satomi)