鏡がどんどん過去の遺物になっていく

ホンダのレーン・ウォッチでルンルンの米GizmodoのSean Hollister記者が運転しながら思ったアレコレ。言われてみれば鏡って、そうかも。

***

近い将来、鏡なんてなくなっちゃうんじゃないかな。いやだって最近、車線変更でサイドミラーまったく見なくなっちゃって。目視もしません。クルマのタッチ画面で済ませてしまってますから。

150211HondaLaneWatch.jpg

これ、ホンダの「レーン・ウォッチ」というシステムなんですけど、助手席側のカメラで隣を確認できるので、死角ゼロ。安全に車線変更できるタイミングが完璧に把握できるんすね。この7インチのタッチ画面に慣れちゃうと、虫眼鏡みたいなサイドミラーなんてもうね、見る気失くしますよ。

画面には車間距離を示す目印も入ります。

150211HondaLaneWatch_a.jpg

あ、隣のクルマが赤線の後ろにいる! これは空いてるので、車線変更OK。

150211HondaLaneWatch_b.jpg

赤線のずっと前にある! これは赤信号。黙って直進しましょう。

150211HondaLaneWatch_c.jpg

モニターがあると、目視で首を回さなくて済むので、ずっと前方注意できるのがいいですよね。後ろにもカメラがついるので、車庫入れや駐車のときも本当に首を回すことがなくなりました。

150211HondaLaneWatch_d.jpg

「そんなの前からあるじゃん!」と高級車のみなさんは思われるかもだけど、僕が運転してるのは米市場価格18,000ドル(215万円)の比較的お安いホンダFit EXです。レーンウォッチ、ほんとに便利なので、すぐエアバッグやシートベルトみたいにほかの車にも標準装備になるんじゃないかな?

バックカメラ義務化、サイドミラー撤廃の動きも

アメリカではバックミラーよりバックカメラの方が格段に安全だという認識が広まって、2018年から全新車にバックカメラ搭載が義務づけられることが決まってます。

サイドカメラがあったら、燃費が落ちるサイドミラーなんか要らないじゃんってことで、テスラは大手自動車メーカーの米自動車工業会と共同で昨春政府に、「カメラをサイドに取り付ければサイドミラー外してもOKということにしてください」という嘆願書を出しました。

バックとサイドからさらに進めて、日産なんて助手席の人もシースルーできる「アラウンドビューモニター」を実現済みだし、鏡の出番は減るばかりですね。

Fitを運転しながらボーッとそんなこと考えてたら、急にほかの鏡のことまで気になってきました。

150211HondaLaneWatch_e.jpg
Fitのサイドミラー。ちっちゃなカメラがついている

鏡はどんどん過去の遺物になっていく

考えてみれば昔コンパクトミラーでメイク直ししてた人も、今は携帯のフロントカメラで歯の海苔とってたりとかしてませんか、ね? そのうちメイクもスマホで済ますようになって、メイクの指示まで画面に出るようになったりしてね。

最近イケアから髭剃り用に折りたたみ式ミラー買ったけど、あれなんかも必要なときに拡大鏡になるスマートミラーが出たら無用の長物だよなあ。

150211IntelMirror.jpg
Image by Intel

試着室に行かなくても試着できるインテルのスマートミラー(上)なんてのも去年ありましたが、あれがもっと進化して、自分がもってる服と買う前に組み合わせられたら最高ですよね。服探しにいくとミラーが保管場所を教えてくれたり。 試験利用してる高級店もあるので、一般家庭に普及するのは時間(と値段)の問題という気もします。

こうやって世の中から鏡がどんどん減っていって、子や孫の代には「鏡? なにそれ?」ってなってるのかも。どうせ鏡は左右反対に映るし。写真を見て、普段鏡で見る顔と違って「あれ?」と思った経験、誰しも一度はあると思うけど、考えてみれば、あれが耐えられない世代が出てきてもおかしくないんですよね。だって今は携帯でボタンひとつ押せば(押さなくても)、左右反転しない顔が見える時代なんだから。

投射機やレーザーの鏡はなくならないにしても、僕らの孫の代には、ガラスの後ろに金属塗ったものに姿を映す行為自体がもうレトロ趣味になっているんじゃないかな。2015年の今どきアナログ腕時計で時間確かめたら相当古風な人ですけど、それと同じようなものになってるかもしれません…よ?

Image by Tara Jacoby

Sean Hollister - Gizmodo US[原文

(satomi)