やっぱりスイスは脱税天国だった! 日本人含む史上最大3万口座リークで判明

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HSBCのスイス部門から、おびただしい数の銀行口座の詳細がリークしました。その数、なんと3万口座! 英ガーディアンが「金融史上最大のリーク」と評したこの事件、HSBCの顧客や組織のなんともよろしくない内情が暴露されています。

リークした情報は、こちらで見ることができます。俳優、サッカー選手、政治家、事業家など、さまざまなお金持ちが脱税目的で、スイスの銀行に口座を持っていました。仏ルモンド、英BBC、調査ジャーナリスト国際連合(ICIJ)と並んで今回のリークを報じたガーディアンは、HSBCについて、「スイス事業は、顧客に対して積極的に税務当局から口座を隠すことを勧めていた。一番多いときで隠された資産は1,200億ドル(約14兆3,358億円)にものぼった」と報じています。…はい、数字が大きすぎてピンとこないですよね。2014年度の東京都の予算は6兆6,667億円なので、2年間余裕で東京都が運営できちゃいます。

もともと顧客情報のファイルをリークしたのは、HSBCのスイス部門で勤務していたIT担当者、エルベ・ファルチアニさんです。ファルチアニさんは逃亡先のフランスで身柄を確保されましたが、フランスの脱税者の情報を暴露する恐れがあるとして、スイスへは送還されていません。

さて、メディアは、これまで隠されていた2007年からの口座所有者の情報を公開し始めています。バラエティーに富んだそのリストの一部を抜粋すると、ファッションモデルのエル・マクファーソン、元F1チーム代表のフラビオ・ブリアトーレ、ミュージシャンのフィル・コリンズ、俳優のクリスチャン・スレーターが挙げられます。

華やかな有名人だけでなく、一番の注目はHSBC自身です。ガーディアンは、同社の長く重大な悪事の歴史を、リークのメモから明らかにしています。HSBCでは、

・巨額のキャッシュを、スイスではほとんど使い道のない外貨建てで引き出すことを流れ作業のように許可していた。

・お金持ちの顧客に、ヨーロッパの税金を回避する手順を積極的に売り込んでいた

・顧客と共謀して、申告していない闇口座を国内の税務当局から隠していた

国際的犯罪組織や腐敗した事業家、その他のリスクが高い個人に対し、口座を提供していた

…ということが行われていたようです。

現在HSBCは、フランス、ベルギー、アメリカ、アルゼンチンで刑事事件の捜査を受けています。他国が追随するかどうかはまだわかりませんが、ガーディアンはリークで得た新事実を丸々1週間連続で報道するそうなので、これは見ものですね。

ちなみに日本人の預金額は約4億2,000万ドル(約500億円)でランキング68位。預金していた日本人296人のうち、一部の個人の名前も流出しています。もちろんこれだけで脱税をしていたとは言い切れませんが…。

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source: Guardian

Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文

(conejo)