アップルのアイブ氏、新ライトセーバーのデザインを提案していた

あの十字型はアイブ氏のアイデアから。

雑誌The New Yorkerが、アップルのデザイン担当シニアバイスプレジデント、ジョナサン・アイブ氏にインタビューした長編記事を公開しました。同誌のイアン・パーカー記者がアップルの極秘デザインスタジオを訪問し、今もっとも影響力のあるデザイナーとも言えるアイブ氏の興味深いエピソードを伝えています。

アップルのデザインスタジオは、パーカー氏に言わせれば「スパとかスカンジナビアの牢獄みたいに、心地よく隔離されています」とのこと。アイブ氏のデザイナーの影響力は時とともに増大していきましたが、この記事の中では、アイブ氏が新スター・ウォーズのライトセーバーのデザインにも影響を与えたことが書かれています。

アイブ氏は著名人を集めたディナーパーティで、新スター・ウォーズのJ.J.エイブラムス監督と同席し、そこでライトセーバーのデザインについてある提案をしたそうです。彼はライトセーバーを「あまり厳密でなく、ちょっとだけ粗野に」してはどうかと言い、そうすれば「もっとアナログで原始的で、なんでか不吉な感じ」を出せるだろうと言ったんです。そしてエイブラムス監督によれば、その提案が新スター・ウォーズの予告編に登場した十字型ライトセーバーにつながったそうです。ちょっと唐突にも思えた新デザインには、こんな裏話があったんですね。

パーカー氏の記事には他にもいろんなエピソードが披露されています。たとえば、アイブ氏やアップルの製造手法へのこだわりに関する部分です。MoMAのパオラ・アントネッリ氏が「アップルのオブジェクトは真似しにくい手法で作られている」とコメントし、パーカー氏はこう書いています。

2007年にロバート・ブルーナー氏(訳注:アップルのデザイン部門を立ち上げ、アイブ氏を雇い入れた人物)は、アルミ削り出しと前代未聞のMacBookのユニボディの筐体を見たときのことを「衝撃的な出現だった」と語った。アップルは「それこそ彼らが求める体験だと決め、1万台ものCNC切削機を購入(アップルはこの数字を認めなかったが、ブルーナー氏の言葉は誇張ではない)した」

製造手法へのこだわりに加えて、ちょっと滑稽なほど実直な使用感へのこだわりも語られています。

数年前、アイブ氏と彼のデザインチームは、iPhone 6のサイズを判断すべく各サイズのプロトタイプを何日も持ち歩いて評価した。「最初に良いと思ったのは5.7インチだった」と彼は振り返る。「それで一晩寝てみると、『あー、大きすぎる』と。次に、5.6も大きすぎました」。アップルのクックCEOはそのプロセスについて「ジョニーは4.7と5.5をでたらめに決めたわけではない」と言ったそうです。

ライトセーバーについては直感的なコメントをしているようですが(仕事じゃないせいか)、iPhone 6のサイズ決めは悩みながら緻密に進めていたんですね。アイブ氏のデザインと一口に言ってもいろんな側面が感じられる記事、全文はこちらで読めますので、英語ですが興味のある方はぜひ。

source:The New Yorker

Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文

(miho)