米ドローン規制案で実現不可能? 夢のドローンビジネス

米ドローン規制案で実現不可能? 夢のドローンビジネス 1

夢は夢のままなの?

先日発表されたアメリカ連邦航空局(FAA)によるドローン規制法案第1弾商業用ドローンのみの規制だし、これはたたき台でここから広く意見を求めると言ってるし…。法案制定時にどのように改善されるかはわかりませんが、現時点では、あれこれ練られていたビジネスプランが頓挫してしまう可能性が大きいです。まだまだ成長初期にあるドローン市場はどうなっていくのでしょう…。

規制案の中で、特に大きくとりあげられているのが以下の4点。

・操縦者の視界内での飛行

・プロジェクト関係者以外の頭上を飛んではいけない

・夜間飛行禁止

・500フィート(約152メートル)未満での飛行

などなど。

ドローンビジネスにとって、最も大きな障壁となるのが1つめの「視界内での飛行」という項目。目視確認できる範囲を超えて飛んでいってはダメなのです。ドローンにカメラを搭載し、映像を見ながら飛ばしてもダメ。操縦者のいる場所から目で見えないといけないというなかなか厳しいものです。これだと、ドローンを使った配達システムはすべてアウトとなります。ピザデリバリーも、アマゾンが夢見るドローン配達も…。

また、農業で期待されていたドローンの活躍も危ういでしょう。カメラ搭載ドローンを畑に飛ばし、作物の状況をチェックするという構想は、畑が広いからこそドローンが助けになるはずなのに、広いが故に視界からでてしまい利用不可になってしまうのです。

ドローンは、すでにアラスカ州の石油プラットフォームにて、医薬品を運び緊急事態を救う手助けとして利用されています。もし、法案にある視界内での飛行が制定されれば、FAAから特別許可を得ない限り、今までの利用はできなくなります。

近年、目にすることが多くなった、息を飲むような素晴らしい空撮動画もなくなってしまうのでしょうか。スポーツの試合でのドローン撮影も、その臨場感や今までになかった視点からの映像が期待されていましたが、そちらも大きく制限がつくのでしょうか。目視確認できる範囲内での飛行には、配達だけでなく映像面でのダメージも大きいです。

こんな動画はもう見ることができなくなるの?

ドローン法案の打撃は、デリバリーやエンタメ業界にとどまりません。ドローンを監視カメラとして利用していると言われるFBIにもその余波は及ぶでしょう。

目視確認可能範囲をクリアしても、次には高度500フィート未満という条件があります。ドローンは環境面でもその取り組みが期待されており、例えばオゾン層の形成の様子など、上空の様子を探るのにも使用されています。が、これも高度の問題でアウトに。

法案にある、プロジェクトに関係ない人の頭上を飛ばしてはならないというのは、やはりプライバシーに配慮してのことでしょう。パパラッチがドローンを使って見るべきでないシーンを盗み見ることがないように。もちろん、そこそこ重いドローンが誰かの頭上にクラッシュなんてこともないように。わかりますよ。が、これもなかなか難しいオーダー。空撮をするとして、プロジェクト外とはいえ、誰の頭上も飛ばないのは困難なのではないでしょうか。これだと、報道の現場でドローンを使うことも無理ということになります。空撮はヘリコプターだけという世界に逆戻りしてしまいます。

話は変わって、複数ドローンの場合。法案には、1人1度に1台のコントロールとあります。すると、複数ドローンでのチームプレイは不可ということ。

チームワークはだめ?

繰り返しますが、今あがっている法案はたたき台の第1弾。ここから広く意見を聞くとFAAも述べています(意見受付期間は法案発表から60日間)。本文中にあげた懸念事項は、もし今の法案のままならばという話。しかし、ちょっと考えただけでも、夢のドローンビジネスの多くが頓挫してしまいそうなものばかり。大きく成長が期待されるドローン市場を、その経済活動を潰したくないのはFAAも同じ。ドローン規制は、一筋縄では行かないのでは…。

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文

(そうこ)