天涯孤独な鯨「52ヘルツ」を探す監督現る。動機は…

天涯孤独な鯨「52ヘルツ」を探す監督現る。動機は… 1

天涯孤独な鯨の物語」で紹介した、1頭だけ周波数が違う鯨「52ヘルツ」。あの鯨を探してドキュメンタリー映画を撮るプロジェクトが立ち上がりました。

キックスターターで探査資金を集めているのは、ジョッシュ・ジーマン監督、俳優エイドリアン・グレニアーたち3人組。

鯨を見つけたら音声センサをタグ付けする計画で、20日間の太平洋探査にかかる費用として30万ドル(約3500万円)を集めるのが目標です。目標額に達しなければ探査は断念します。10日から1週間で600人以上から850万円以上集まっていますが、残り22日でどこまでいけるのは微妙なところですね。

「人間にはちゃんと聞こえてるよ! ひとりじゃないよ!ということを伝えたい」という出資者たちのアツい思いはわかるのだけど、伝達手段もわかりませんしね。仮に見つけても「きみ誰?」って言わちゃいそう。その辺のことをGandDailyがずばり、ジーマン監督(40)に取材してますので、抄訳でどうぞ。

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鯨は別に探して欲しくないのかも。そう真っ先に思ったが、監督は「彼(鳴く鯨はオスだけらしい)が望んでもいないのに、いきなり目の前に出てハグしようなんて思ってないよ。どちらかというと、探すのは人間のためかな」と話していた。

「人間のため」って、なんだかひとりよがりだなあと最初は思ったが、以下の監督の話を聞いてなるほどと思った。

「なんて孤独なんだって意気に感じる人もいれば、孤独を楽しんでると思う人もいる。彼は人の心を揺さぶる存在なんだ。中には今のテクノロジーとソーシャルメディアに囲まれた暮らしに対する警鐘だって言う人もいる。かつてないほど人は人とつながって、絶えずコミュニケートしてるのに、実は誰も相手の話を聞いてない、気にすら止めていない、っていうね」

鯨は人間同様、ソーシャルな生き物で、仲間を求めて鳴く声は大海原を渡り3,000マイル(4,828km)先まで彷徨うのだという。

「孤独なこと、呼べど叫べど誰にも届かないこと、これは人間にとって一番怖いこと。人間はソーシャルな生き物だけど、鯨も同じ。鯨には愛し、憎み、輪の中に加わることを可能にする紡錘細胞が備わっているんだ」(監督)

アメリカでは「52」というアルバムを出した歌手、「52ヘルツ」という彫刻をつくった人、「52」の歌声を中古テープに録音して聞いてるミュージックプロデューサー、ツイッターアカウントつくる人までおり、孤独な鯨に共鳴する人は数多い。

監督自身、「52」の話は、彼女と別れて辛いときにアーティストの友だちから聞いて知った。「あの鯨は別れた傷を癒やす何よりの薬だね」と語っている。

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…な、なんだ、そういうこと…。

source: GantDaily

(satomi)