Wikipediaで使うと必ず消される何気ない言葉とは?

2015.02.06 18:00
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あるひとりの男性が、毎週コツコツ消しています。

絶対間違い!とは言えないんだけど、なんとなくひっかかる言葉使いってありますよね。「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」(よろしいでしょうか? でOKよ)とか「500円ちょうどお預かりします」(ちょうどなのに返してくれるの?)などなど、自分でもうっかり使ったことがあるかもしれない、なんだかおさまりの悪い言葉。見たり聞いたりしてもいちいち訂正するのも面倒だし、使う人が多くなるとひっかかる自分が間違ってるような気さえしてきちゃいますよね。

でも米国のある男性は「comprised of」(訳注:多くの人は「~から成る」という意味で使っているけれど筋論的には間違い、詳しくは後述)というフレーズが気になって気になってしかたなく、ただ気にするだけでなくてWikipedia上から定常的に削除し続けています。

その男性はGiraffedataさん、またの名をブライアン・ヘンダーソンさんで、本業はソフトウェアエンジニアなのですが、毎週日曜日就寝前の1時間、Wikipedia上の「comprised of」を正しい表現に修正する作業に費やしているんです。Mediumで、そんなヘンダーソンさんの極めてピンポイントかつ地道な偉業について詳しく伝えています。

ヘンダーソンさんがWikipedia上で思いのたけを書ききった長文の論考では、「comprised of」がなぜダメなのか、どう直すべきなのかが徹底的に説明されています。それを元に簡単に書くと、「comprise」とは本来「A baseball team comprises 9 members.」のように単体で使って「野球チームは9人から成る」という意味になるそうです。

でも現在「A baseball team is comprised of 9 members.」のように受け身にして同じ意味を表している事例が多くなっていて、一般的な辞書にも載っています。辞書に載っていればOKというわけでなく、ヘンダーソンさんによれば、これは「comprise」と「compose」(~を成す)の混同によるものと考えられます。だから多くの場合は「A baseball team is composed of 9 members.」と書き換えられるのですが、ヘンダーソンさんは文全体の意味や意図を考えてそれに合った修正をしており、例示されただけでも10パターン近くの直し方がありました。

ヘンダーソンさんは、このフレーズ修正のために毎週時間を割き、仕事柄専用ソフトウェアまで自作しています。しかもソフトを使うといってもそれはあくまで作業の一部効率化のためであって、最終的な判断はヘンダーソンさん自身が記事をひとつひとつ読んでしているそうです。Wikipediaでの修正件数は2007年以来累計で4万7,000件に上り、それによって彼はWikipedia上での編集件数トップ1000のエディターにランクインしています。

彼の修正作業について、迷惑だと言う人もいるし、「もっと他のことに時間使えば?」と言う人もいるけれど、「教えてもらって、ひとつ賢くなったよ!」と感謝を伝えてくれる人もいるそうです。ヘンダーソンさんは感謝の声に励まされながら、きっと今度の日曜日も、「comprised of」撲滅に向けて作業するんでしょうね。


source:Medium

Sean Buckley - Gizmodo US[原文
(miho)

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