ここまで徹底した秘密主義。Apple Watchのアプリに死角はないか?

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キラーアプリはいくつそろう?

いよいよApple Watchのさらなる詳細が明らかとなるアップルの発表会まで、秒読みカウントダウンの段階に入ってきました~。それにしても、これまで数々のリーク情報が飛び交ってはきたものの、結局のところは単なる噂レベルにすぎないものが多くて、過去の発表会を上回るような核心に迫るApple Watchの新ディテールは、あまり現時点までつかむことができていないというのが正直なところではないでしょうか。

実はそれもそのはず。アップルが守り続けてきた徹底した秘密主義が、Apple Watchをめぐっても貫かれていることが明らかになっています。例えば、すでにFacebookを含む数々の対応アプリの開発企業が、Apple Watchを手にしてアプリの最終チェックを進めているのは確かな模様なのです。しかし、とある匿名の業界関係者が、その開発風景について驚くべきアップルの情報統制ぶりをBloombergに対して語っていますよ。

Facebookを含む複数企業が、数週間にわたって、カリフォルニアのクパチーノにあるアップル本社の一室へと集まり、Apple Watchを手にしながら、発売と同時に使えるアプリの仕上げとなるチューンアップをテストすべく努力を費やしています。この部屋にはインターネット接続環境はありませんし、メモ用紙も携帯電話も含め、一切の私物の持ち込みが禁じられています。

アプリのソースコードをHDDに入れて持ち込む場合は、そのHDDを再び持ち出すことは許可されていません。情報が漏れることを防ぐため、アップルがコードを保管し、後ほどApple Watchの発売日が近づいてから初めて返却される予定になっているのです。

すでにApple Watch向けのアプリを多数の企業が用意しているのは事実のはずですが、これではなかなかその情報がリークされてこないわけですよね! 実際、昨年9月のApple Watch初披露に合わせて、客が自分のApple Watchをかざすだけでホテルの部屋のドアロックを開閉できるアプリを発表してみせた、高級ホテルチェーンのStarwood Hotels & Resorts Worldwideは、やはりアプリの開発のためだけに、わざわざ同社のトップ自らが何度もアップル本社へと足を運ばざるを得なかったことを明かしていますよ。

なお、発売時から魅力的な対応アプリをリリースすべく、並々ならぬ努力を傾けるメーカーも少なくない中で、やや様子見の姿勢を決めこむ企業も現われてきているようです。例えば、アプリのマーケティングをサポートするTapstream Networkの創設者のSlaven Radic氏によると、どちらかというと発売直後はリリースを控え、Apple Watchを発売と同時に購入したユーザーの利用状況を見守ってから対応アプリを投入したいと望むクライアントが過半数を占めていると語っていますね。

アップルはApple Watchのバッテリーを過度に消費してしまう、頻繁な通知アラートの発信を必要とするアプリは作成しないようにと、ディベロッパーに向けてガイドラインを出しています。また、ユーザーがApple Watchの画面を眺める時間は、1回につき10秒を超えないような利用スタイルのアプリが望ましいとする推奨基準まで明らかにしてきています。

こうしたガイドラインに沿ったアプリを作成しなければ、アップルによる審査をパスできないとも伝えられています。実物を十分に目にする前に大急ぎで対応アプリを作り上げようとするよりは、まずよく自分でApple Watchを触ってから、ゆっくりとクオリティの高いアプリを開発したいと考える人も多いのかもしれません。

ちなみに、Apple Watchアプリにまつわる課題としては、常に母艦となるiPhone本体とBluetoothで通信する関係で、いくつかのアプリはスムーズに動かず、タイムラグを感じさせられるストレスがあるとの情報まで漏れ伝わってきているようです。いずれにせよ、もうあと数時間で全容は判明するんでしょうけど、アプリのサポートも含め、どのようなスタートをApple Watchが切ることになるのか、ますます目が離せなくなってきましたよね……。

source: Bloomberg

(湯木進悟)