iRobotと天文学者、芝刈りルンバでバトル中…って?

iRobotと天文学者、芝刈りルンバでバトル中…って? 1

どこに接点が?

iRobotが、今開発中の自動芝刈り機に関して天文学者から苦情を申し立てられてます。天文学者と芝刈り機がどう関係あるの?と不思議なんですが、ヒントは電波の周波数帯にあります。

iRobotといえばルンバですが、彼らはその技術をアウトドアに広げ、芝生の指定範囲内を自動で綺麗に刈り取る芝刈り機を開発しています。IEEE Spectrumが発掘した連邦通信委員会(FCC)への申請文書で発覚しました。自動芝刈り機はすでに存在しているんですが、従来のものだと地面にぐるりとワイヤを埋め込む必要があります。ロボットはワイヤがあることで芝生の範囲を認識し、その外に出ないように動くんですが、地面にワイヤを埋め込むのはちょっとハードルが高いです。

そこでiRobotは、ワイヤを埋め込む代わりにワイヤレスビーコンをいくつか設置することで芝生の範囲指定ができる技術を考案しています。このビーコンは自動芝刈り機と無線通信するんですが、その周波数帯が6240~6740MHzなんです。でもその一部は、米国立電波天文台(NRAO)がすでに使っているんです。

NRAOは、米国内のいくつかの州とチリで電波望遠鏡を運用しています。その中で彼らは星の形成活動を示すメタノールを検知するため、iRobotが使おうとしている周波数帯の一部、6650~6675.2MHzを使っているんです。NRAOいわく、iRobotの芝刈りルンバがうろうろしていることで、ニューメキシコ州やウェストバージニア州、プエルトリコなどの電波望遠鏡と電波干渉を起こす可能性があります。NRAOはFCCに異議を申し立て、それに対しiRobotが回答し、またNRAOが反撃…と、丁重な文書の中でのバトルとなっています。たとえばIEEE Spectrumでは、以下のようなやりとりを抜粋しています。

iRobot:「iRobotのロボット芝刈り機は消費者向けにのみ販売される予定であり、iRobotはユーザーマニュアルとロボット本体に次のような通知を掲げることを提案している。『消費者利用のみ。住宅地域のみに限って利用可。』

NRAO:「住宅地域のみで使うようにという強制力のない警告では、不十分である。」

iRobotがこの周波数帯を使えるかどうかは、FCCの判断にかかっています。ともあれ、ロボット芝刈り機のせいで電波望遠鏡が謎の新星接近を誤検知して大騒ぎとか、そんなB級SF映画を想像してしまいました。

Top image by kurhan/shutterstock

source: IEEE Spectrum via Wired

Sarah Zhang - Gizmodo US[原文

(miho)