スキミングの件数は減っても、被害総額は増える一方

スキミングの件数は減っても、被害総額は増える一方 1

過去10年間で、ATMのスキミングは都市伝説から本当の犯罪へと発達しました。そして先日、European ATM Security Team(EAST)は世界のスキミング犯罪の総被害件数が減少し、それでも被害総額が上昇を続けていると発表しました。

2014年に行われたATM被害を分析したところ、世界中のスキミングによる被害の件数は2013年の5,822件から3%減少し5,631件に。そしてATM被害全体の被害も前年の21,346件からから15,702件となり、これは2010年以来26%の大幅な減少となります。

ATMから引き出したお金から札数枚だけを抜き取り、残りを戻させる不正取引が95%も減り、現金の引き出し口に金具を仕掛けて現金を掠め取るキャッシュトラッピングという手口も31%落ち込んだ事が犯罪件数の低下に貢献したと言われており、ATMエンジニア達には足を向けて寝られませんね。

しかし、話はいいことばかりではありません。被害件数は減っても、被害総額は13%上昇し3億ドル(約360億円)にまでのぼりました。主な手口はスキミングで、被害額は18%上昇して2億5千万ドル(約300億円)となりました。地域の内訳をみると、ヨーロッパでは減少している一方、北米とアジアで上昇しています。

EASTの取締役Lachlan Gunnin氏によると、ジオブロッキングと呼ばれる地域型のブロックシステムが施されたクレジットカードが普及しているヨーロッパの国々ではスキミングの被害額の増加は見られないそうです。「未だに磁気ストライプがついているカードは、Chip and PINを採用していてもスキミングのリスクが高まりますが、ジオブロッキングのおかげで危険度を大幅に下げる事ができます。」と述べました。

ATMのセキュリティに関してアメリカがヨーロッパに学ぶべきなのは既に周知の事実ですし、Chip and PINのカードもようやくアメリカに近々上陸しますが、この根深い問題を解決するには新しいシステムが可能な限り広く普及する必要があるでしょう。

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Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文

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