宇宙から空の安全を。衛星から見た15,000機分のフライトマップ

宇宙から空の安全を。衛星から見た15,000機分のフライトマップ 1

これでもう飛行機が消えたりしないですかね?

欧州宇宙機関(ESA)の小型人工軌道衛星Proba-Vの本来のミッションは、地球上の植物の生育状況を観察すること。…なんですが、この小さなProba-Vはなかなか多才で、世界中の15,000機の飛行機の信号も測定して、上の画像のようなフライトマップを作ってしまいました。これ、低軌道衛星システムとして世界初の快挙なんだそうです。

さて、どうやってこのフライトマップを作ったのでしょう。まず、Proba-Vが飛行機から定期的に発信されるADS-B(放送型自動従属監視信号)を受信することで、速度、場所、高度といった情報を収集。それを地上設備で計算し、はいマップのできあがり。…と簡単に書いちゃいましたが、取得した位置情報は2500万件にものぼるとか。

今回の実験ですが、大西洋上など、地球上でレーダーが届かない場所を中心に行われました。というのも、現在、地球上でレーダーが設置されている場所では、飛行機の管制官は飛行機どうしの距離を5.5kmから9kmまで縮めることができるのですが、レーダーがない場所ではその距離を10kmから93kmまで空けなければいけないのだそうです。ちなみに1台の衛星でカバーできるのは比較的狭い1500km x 750 kmの範囲だそうですが、複数の衛星(コンステレーション)を使うことで世界中をカバーすることを目指しています。

今後、宇宙から飛行機を高精度で追跡できるようになれば、安全に車間距離ならぬ機間距離(?)をつめることができ、空の混雑の解消につながるかもしれないとESAは期待を寄せています。ということは、あの羽田の渋滞が解消するかもしれないのか…! 空の旅が安全で快適になるといいですね。

source: ESA/DLR/SES12

Attila Nagy - Gizmodo US[原文

(conejo)