中国国営放送のアナウンサー、Apple Watchしてたらバッシング

中国国営放送のアナウンサー、Apple Watchしてたらバッシング 1

背景には中国特有の事情が。

中国国営放送CCTVの女性アナウンサーが番組出演中にApple Watchを着けているのを発見され、なんでか微博(中国のツイッター的サービス)上で大バッシングされる騒動に発展しました。Apple Watchがどうしてバッシングにつながるんでしょうか?

Foreign Policyによると、叩かれているアナウンサーはCCTVのニュース番組司会者、Wang Yinqiさんです。5月5日の番組放送中、彼女はApple Watchをただ身に着けていただけで、それを話題にしたわけではありません。が、ある視聴者がApple Watchの存在に気づいてTV画面のスクリーンショットを微博にポストし、大炎上させたんです。

日本人的には、Apple Watch着けてて何が悪いの?と思うのですが、バッシングの理由は、「カネ持ってること見せびらかしやがって」ということのようです。「国営メディアなんだから質素にすべき」とか「金持ちの愛人なんじゃないの?」というコメントも飛び出しました。

でもApple Watchは中国でも普通に売られているし、価格だってだいたいiPhoneより安いか同じくらいです。Wangさんが持っていたのは、超高価なApple Watch Editionでもないようです。もちろん中国の金銭感覚は先進国とは違いますが、それでもたとえばスマートフォンは年間4億台以上も売れていて、中でも高級なはずのiPhoneがシェアを伸ばしているんです。

それでもこの件が問題視されたのには、現在の中国特有の背景があるようです。中国の習近平政権では汚職の排除に力を入れていて、CCTVの職員にも賄賂による逮捕者が続出しているんです。さらに2012年に、ある役人の腕時計が高級すぎると指摘があり、数百万円相当のブランド品だったことが発覚、身辺を洗ったら案の定賄賂を受けていたという事件がありました。それをきっかけに公職者の腕時計から賄賂の可能性を探る動きが起こり、中国の中で「高い腕時計=汚職」というイメージが植え付けられてしまったようです。

Apple Watchはそこまで「高い腕時計」ではありませんが、今のところ希少価値があることと、国営放送ということがダーティな連想を呼んで騒がれることになったものと思われます。中国で公的な仕事に就く人は、高級腕時計とか、珍しいガジェットとか気軽に持てないんですね…。

Image by Fair Use/Weibo

source: Foreign Policy

(miho