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あれから7年。「iOS vs Android」論争は相変わらず荒れますねー、ネットでもリアルでも!

ここ1、2年で両プラットフォームもだいぶ様変わりしたわけですが、「昔言われてたことは今でも通用するのか?」、「iOS 8.3とAndroid 5.1 Lollipopで差が出る機能は?」という辺りを、Nexus 6とiPhone 6で調べてみました。

今や確立された感がある大原則からおさらいしますと…

iOSは何から何までアップルのソフトウェアなので、それを受け入れるか、嫌ならほかのスマートフォンを買わなきゃならない。一方、AndroidはワンダイヤラーでもSMSアプリでも別のに交換できるし、ホーム画面のウィジェットもサポートしていて、自分が望めばランチャー(LollipopではGoogle Nowランチャーに)も別のを導入できる。この違いは大きいですよね、みなさまもよくご存知のように。

次。グーグルのアプリはiOSでも使えるのに、アップルのプログラムはAndroidのどこを探しても見つからない。これはアプリに限ったことじゃなく、メールも連絡先も楽曲も映画も写真も文書も全部AndroidからiOSに移行する方が、iOSからAndroidに移行するより遥かに簡単、という違い。これももう、みなさまなんとなく当たり前のように思ってる差です。

ほかにはどんな違いがあるのでしょう?

UIと通知

iOS 8はシャープでフラットでクリーン。やっとモダンに脱皮したiOS 7の進化形です。かたやグーグルはボールドでカラフルなマテリアルデザイン。Android 5.0でデビューしたマテリアルデザインは、全アプリのビジュアルエクスペリエンスをひとつに統一しながら、目線誘導の役割をも担っています。

どっちも個性的で、目にやさしいデザイン。ひとつに慣れちゃうと、ほかのはもうどうでもよくなります。総じて言うと、アップルのモバイルOSの方が美的洗練度が高く、グーグルは影響度が大きい。どっちもいいデザイン。アプローチが違うだけ。

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次に通知ですが、これも大体一緒ですね。唯一残ってる差も微々たるもので、言われないとわからない程度です。 アップルのソフトでは通知スタイルは今もアプリ別に設定できて、グーグルのソフトでは通知ドロワーから簡単にアラートに対応したり削除したりできます。

Lollipopで新登場の「プライオリティ」で、AndroidにもやっとiOSの「おやすみモード」に対抗できるものができました。どっちとも最初はちょっと使い方わからなくて戸惑いそうだけど。

Android得意のバックボタン(戻るボタン)。これはAndroid歴の長いベテランにとってはマストハブで、iOS使い慣れた人にとってはまったく価値がわからない、というもの。 iOSとAndroidでこれだけ違うのに、どっちが正しくてどっちが間違いということもない、単なる慣れの問題ですね。iOSとAndroidはこういう「慣れの問題」で片づけられてしまう違いがほんとに多いんだよね。

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Siri対Google Now―これはなかなか面白い勝負かも。Siriは音声コントロールがメイン(声で情報を呼び出せる。スマートフォンがハンズフリーで使える)なのに対し、Google Nowは音声入力も可能で、自分のメールや検索履歴、最近の旅行なんかのデータをもとに必要と思われる情報を先取りして表示する、という違いがあります。

次にカスタマイゼーション。Androidはやろうと思えばピクセル単位でできますが、iPhoneにそのキャパはありません。

アプリ内共有。これも差が明確に出るポイントですね。Androidは大体どのアプリでどのファイル共有するのも自由ですが、iOSはその点、立ち遅れています。前よりはいくぶんオープンになったものの、まだまだです。

アプリとエコシステム

アップルもグーグルも純正アプリは充実のラインナップですよ。無論、グーグルはiOSに完全対応で、アップルはAndroid完全無視という違いはありますが。グーグルのメッセージサービスのHangoutsはほぼどこでも使えます。ただ洗練度という面では、これは意見がわかれるところですがやはりアップルのiMessageとFaceTimeのほうが上でしょう。

アプリを1個1個比べていったらキリないっていうか、それで長文記事もう1本いっちゃいますが、大雑把にまとめると、メール、地図、連絡先、通話といった必需のツールはiOSもAndroidもあります。メールはGmailと Inbox出してるグーグルのほうがイノベーティブと言えますが、Apple Mailもなかなかのものです。

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次、サードパーティ製アプリ。ヒットしたアプリはだいたい両OS対応です。が、新作を見るといまだに「iOS優先」という傾向は根強く残ってます。一番最近の例ではPeriscopeとMeerkatが「まず先にiOS版だけリリース」でした。ライブストリーミング革命に先に加わりたかったらiPhone買ってね、というね。

どっちもそのうちAndroidには対応するんでしょうけど(MeerkatはもうベータのAndroid版リリース済み)、よく遅れるんですよね。まあ、そんなこと言ったらグーグルだって小さいアプリ(Field TripとかGoogle Keepとか)はAndroidで先に出してるし、大型アプリも自社プラットフォームでアプデしてからiOSに対応してますが。

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サードパーティ製アプリは昔からiOSの強みですが、2015年の今現在もこの優位は不動です。iPhoneはApp Storeも先だったし、端末の種類が少なくてフラグメント化も少ないので開発が楽ですからね。AndroidはWindows PhoneやBlackBerryほど少なくはないけど、iOSと互角というところまではいってません。

アプリのパーミッションの扱いも両社で違うポイントです。Androidではアプリをインストールするときに全部許可に同意するか同意しないかですが、iOSでは位置情報、カメラアクセスなど別々にパーミッションたずねてくるし、後からいつでも取消すことができます。

安定性、セキュリティ、性能

Touch IDはiOSの大勝利。これでアンロックと決済認証が格段に簡単になりました。Android陣営もいろいろ追随に躍起ですが、指紋認証をAndroidに常連で採用してるメーカーさんは今のところサムスンだけです。

Android Lollipopでは、「信頼」できる場所、顔、声、端末(Bluetoothのカーステレオなど)を登録できる機能があって、信頼できるものが相手だと PINコード(パスワード)が自動的に無効になるんです。これなんかは個々のニーズに合わせた柔軟なセキュリティ設定かと。Lollipopではデフォルトで端末のデータをすべて暗号化する仕様になり、ここでもiOSに追いつきました(少なくともNexusはそうなってます。他の端末はまだ義務付けられていません)。

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アプリのセキュリティ、これも荒れるテーマですねー。AndroidはiOSほどロックダウンされてないので、許可されてないソフトでも比較的容易に入ってくるっていうのは、確かにそう。ただ、Google Play Storeを使ってる分にはリスクは最小限です。これは先月グーグルが言ったことなんですが、承認前にアプリは全部スタッフが目を通して審査し、セキュリティリスクのスキャンもかけてるって話でした。

安定性と性能については、Androidは種類豊富すぎるし、iPhoneは昔のモデルもまだ市場に出回ってるので、一概には比較できません。Crittercismの最新データによれば、クラッシュ率ではiOS 8が 2.26%Android 5.0が2.2%。最新モデルはどっちもスムーズで、昔のようなカクカクもないと言っていいでしょう。

あらゆる要素を総合判断すると、そんなに大きな差はないけど、セキュリティはiOSの勝ちかな。マルウェアと不安定になるリスクが若干高いのは、Androidがそれだけカスタマイザブルで柔軟だということ。その代償ですね。

モバイルOS以外のこと

まだまだ比較できそうなことは山ほどあります。Apple Health vs Google Fitでしょ、Apple Pay vs Google Walletでしょ、Android Auto vs CarPlay。これ全部グリグリ書いてたらiOS 9とAndroid 6が出てしまうので、ここではバッサリ割愛ということに。

でも楽曲と映画はひとこと触れておきたいですね。Androidには、アップルのiTunesに匹敵するデスクトップの管理ソフト がありません。AndroidユーザーはPlay MusicとPlay Movies使えばいい話ですが、改善はしてるものの、まだiTunesほどコントロールもコンテンツも充実していません。

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グーグルはクラウドに注力してますが、それがことメディアライブラリの管理ということになると、メールやオンラインのオフィススイートに見られる精彩を今ひとつ欠いて。もちろんAndroidでも楽曲・TV・映画は管理できますが、iOSほどすんなりとは使えない印象です。逆にアップルのショップで買ったものはAndroidではまったく視聴できませんが、グーグルのいろんなショップで買ったものはどんな端末からでも視聴できるメリットがあります。

最後にひとつ。ソフトウェアの比較でこんなこと書くのは違反だけど、iPhoneのカメラにはAndroidメーカーも涙目じゃないでしょうか。スピード、質、その他あらゆる面で。カメラに関してはアップルが頭ひとつ抜けてます。これは必ずしもAndroidのソフトウェアのせいじゃないですけど。

まとめ

以上です。だいぶ長くなりましたが、これだけ書いてもまだiOS vs Androidの表面をなぞっただけって気がするから不思議ですね。それだけ両OSの守備範囲が広がって、影響力が増し、今の携帯が万用になったってことでしょう。

ウェブでいろんな比較検証を読むとわかると思うんですが、みんな騒いでるのはほんのちょっとした違いなんですよね。やれボタン位置がどうこう、ある機能の扱いがどう、アプリ依存がどうこうどうこう。

でも小さな違いを離れて上から俯瞰すると、アップルとグーグルはソフトにしてもハードにしても、ウェブもユーザデータもプライバシーの扱いも、根本の土台からして発想が違います。あるレベル(目の高さ)で見ると、今のiOSとAndroidはかつてないほど似てる。しかし視点を変えるとほかのレベルでは、これほど違いが明確に出ることも未だかつてないわけです。

グーグルとアップルは互いに真似しあって改善と成熟を続けています。機能をちまちま見比べて、iOSとAndroidをちまちま比べて喜んでる段階は過ぎて、2015年の今はエコシステム選択のフェーズ。誰にデータを託すのか、スマホとパソコンとウェブのデジタルライフをどう生きるのか、という大枠で選ぶ時代なのかもしれません。

Background image via Ryan McLaughlin / Flickr under CC Attribution-NoDerivs 2.0 Generic

David Nield - Gizmodo US[原文

(satomi)