安価で軽量なシェルターを作る日本の建築家、ネパールへ

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image: Laprak village in Gorkha district in Nepal. SAJJAD HUSSAIN/AFP/Getty Images.

災害の直後に必要なことは、生存者の手当薬の提供、そしてテントです。しかしテントは本当に一時的にすぎず、その後の中期、長期的なシェルターを探すのは困難を極めます。

日本の建築家、坂 茂さんは過去20年間、ほぼすべての巨大な地震災害の救済に駆けつけました。昨年プリツカー賞も受賞した坂さんは、災害の際に見落とされがちな2つの点、シェルターとプライバシーに重きを置いて活動しており、彼は現在ネパールに向かっています。

坂さんは紙と段ボールを素材にした建物で有名で、これらは驚くほど頑丈な柱や梁になるのです。

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image: Marty Melville/AFP/Getty Images; JOEL SAGET/AFP/Getty Images.

彼のデザインする複雑で軽量な構造は一目でわかるほど特徴的で、普通の家同様に長期的に住める一般家屋から、ポンピドー・センター・メッツなど美術館にまで使用しています。

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image: JOKER / Paul Eckenroth/ullstein bild via Getty Images.

しかし彼のほとんどの仕事は、地震で住処をなくした神戸やニュージーランドのクライストチャーチ、ルワンダの難民の人々など、すぐにでも住む場所が必要なところにシェルターを提供することです。

坂さんが提供するのはテントだけではありません。災害から復興するにあたっての一番の問題は、生存者が耐えなければならない、何週間、何ヶ月間にもわたる家の無い生活です。プライバシーも、落ち着ける部屋も、セキュリティもない。これらは災害が終わってからも長い間生存者の精神を蝕みます。しかし、坂さんの紙の構造は組み立てが簡単で、余震にも強く、多くの場合現地の素材で安価に組み立てることができます。

こちらは、坂さんのデザインした紙のログハウスで、段ボールでできたチューブで構成されており、少なくとも3つの地震災害地で生存者の住居として提供されました。

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image: Kathryn Scott Osler/The Denver Post via Getty Images.

2011年の東日本大震災では、体育館に避難した人々のためにプライバシーの仕切りを設置しました。

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その後復興していくにあたり、長期的な住居として使える、コンテナと紙のチューブを使った家をデザインしました。

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坂さんはすぐに住めるシェルターだけではなく、より長期を見据えた再建も行ないます。ニュージーランドを襲った2011年の地震後、破壊されてしまった教会の代わりとなる紙の教会をデザインし、2013年に完成しました。こちらは新たに建設される教会ができるまで、50年はもつように設計されています。

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そして今、Architectural Record及び坂さんのサイトによると、坂さんと彼の率いるボランティア団体、ボランタリーアーキテクツネットワークはネパールに向かっています。彼らはすでに日本に住んでいるネパール人の方たちと話し合って、シェルターのデザインに必要な詳細を調べました。

日本のときと同様、この計画はいくつかのフェーズに分かれています。最初の緊急フェーズでは、まずテント、医療ステーション、そして外で寝起きしている何千人の人々に必要な雨よけのタープなどを用意し、次の移行フェーズでは現地の建築家や学生と協力して現地の材料から中期的なシェルターを作り、最後にその経験を活かして長期の家を建設していきます。

これらすべてを行なうには何ヶ月もの時間が必要ですが、だからこそこの計画に意味があるのです。最初の救済活動が終わってからが、復興と回復のスタートなのですから。坂さんの復興プロジェクトには、こちらから募金できます。

source: Shigeru Ban via Architectural Record

Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文

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