実現なるか、石油タンカーを建物として再利用するアイデア

実現なるか、石油タンカーを建物として再利用するアイデア 1

引退後の第2の人生ってやつですね。

世界経済発展の象徴のような存在だった巨大タンカー、実は引退後の処理が大変なのです。

引退した石油タンカーは、今のところスクラップにされます。石油タンカーの解体現場では、有毒な化学物質や石油が残っている船を断裂するという超危険な作業を、発展途上国の貧しい労働者が手で(!)やっているのです。それも、スクラップの金属を売って、ほんのわずかなお金を手にするために。

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インド・ムンバイの船解体現場 AP Photo/Rafiq Maqbool.

船舶業界や政府は、石油タンカーを廃棄するのは簡単なことではないとわかっているだけに、危険な作業ではあるものの、なかなか止めさせられません。そこで、オランダの4人のデザイナーChris Collaris、Ruben Esser、Sander Bakker、Patrick van der Grondeは、石油タンカーを公共の建物として再利用するアイデアを提案しました。

「ブラック・ゴールド」と命名されたこのプロジェクトは、ウィリス・タワー(アメリカのシカゴにある超高層ビル)と同じようなサイズのタンカーを再利用するというもの。石油タンカーには広大な床面積があるので、内部構造を無くして従来の床板に置き換え、内側に金属の壁を設置すれば、巨大な建造物にリノベできます。

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船体の側面を大きくカットして開口部をつくると、風の通り道になり、夕陽も拝める。

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湾曲した歩道橋が海岸線の入り口につながり、内部はショッピングモールになっている。

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彫刻を並べた庭園風。

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船の甲板は農園やリクリエーション施設に。

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ペルシャ湾周辺のある原油産出国では、建築家からカルチャーセンターとして再利用するアイデアも出ています。巨大な船舶を再利用すると言えば、最近ワシントン州の政治家が提案した、引退した2つの空母をつなげてピュージェット湾をまたがる橋にしよう、というアイデアも同じようなものですね。

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石油タンカーは、巨大で重くて、しかも危険な汚染がされているインフラです。しかし、このように再利用するアイデアが実現すれば、そんな厄介者も浮かばれるというもの。ただ、キレイに清掃して再利用するコストが、スクラップにする社会的・環境的なコストと比べて果たしてどうなのか? というのが一番気になるところです。

image by Chris Collaris, Ruben Esser, Sander Bakker and Patrick van der Gronde.

Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文

(的野裕子)