5年以内に死ぬ確率がわかるサイト

2015.06.10 21:00
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自分はあと何年生きられるのか?
気にならない人はいないと思います。

死亡率を著しく高める危険因子は既にいくつか特定できています。たとえば喫煙、運動不足、高いBMI。これはいずれも早死の危険を高めることが実証されています。

これまでの研究では、危険因子を1度に1個調べるスタイルのものが大半で、しかも被検者の人数も普通は限られていました。しかし、われわれが今月、医学誌「ランセット」に発表した論文は違います。この種の研究としては初めて、数多くの危険因子を大人数で調べ、それをもとに英国の40~70歳の人が誰でも5年以内に死ぬ確率を計算するのに使えるツールを開発したのです。このツールではさらに、当人の健康状態が英国の同性の何歳並みかを示す「Ubble年齢」もわかります。

5年以内に死亡する確率とUbble年齢を知りたい方は、ここのインタラクティブなサイトでどうぞ。Sense About Scienceと共同で開発したサイトです。簡単な質問に1ダース分ぐらい答えていくと、最後に死亡する確率とUbble年齢が表示されますよ。


ツール開発までのお話

調査ではUKバイオバンクに参加する40~70歳の約50万人の性別年齢、健康、生活習慣を655点以上の指標で調べ、比較してみました。その上で統計による生存率分析モデルを駆使し、任意の死亡原因で各指標が死亡率を予測できる確率を調べ、男女別に6つの具体的な死亡原因を割り出しました。

各指標が死亡率を予測できる確率を調べる部分では、C-インデックスと呼ばれるものを活用しました。このC-インデックスが高ければ高いほど、その指標は、次の5年で死ぬ人と死なない人をより正確に区別できる指標ということになります。つまり、C-インデックスが50-60%だと予測の手がかりとしては弱く、60-70%で普通、70-80%で良い、80-90%でかなり良い、90%を超えると無茶苦茶いい指標です。

その上で、最も正確な予測指標を男性に13点、女性に11点選定し、その総合点で予測スコアを弾き出してみたのです。自己診断ではたとえば、「たばこは吸いますか?」とか「自分の健康状態はおおむねどれぐらい良好だと思いますか?」といった質問を尋ねていきます。Ubble年齢も、この予測スコアをもとに出しています。

Ubble年齢とは平たく言えば、死ぬ確率が英国の同性の何歳の平均値か、です。なのでたとえばあなたが53歳女性で、5年以内に死ぬ確率が2.4%だったとしますよね。英国全体の寿命チャートに落としてみたら、その%に一番近いのは56歳女性の%だった。となるとあなたのUbble年齢は56歳、ということになります。


シンプルな自己診断でわかる

実際調べてみてわかったんですが、任意の死因で5年以内に死ぬ確率を一番正確に当てる変数は、別に身体測定しなくても、ただ質問に答えてもらえばわかることばかりなんです。

たとえば任意の死因で、男女共通で一番よく当たる死亡率予測要因は何だと思いますか? 自分の健康状態の自己評価(自己申告の健康状態)と、ふだん歩くペース、この2つです。5年以内に死ぬ確率を予測する面では、歩くペース(C-インデックス72%)の方が、なんとBMI(C-インデックス68%)よりもよく当たるのです。

重い病気を患ったことのない人の間では、5年以内に死ぬ確率を一番よく当てる要因は、喫煙の習慣でした。

というわけで、今回の研究ではこれまでにないかたちで、多数の予測指標を全体および死因別に比較することができました。この結果は一般の健康に対する意識向上に役立てられるほか、医療関係者と団体がリスクの高い個人を特定するのにも活用できそうです。


限界

サイト作成に際しては、科学者、患者の会の代表、関係者、一般市民をはじめ、いくつかの監査団体に監修をお願いしました。

そうは言っても、われわれの研究に限界があることも確かです。UKバイオバンクに参加している国民は比較的裕福で死亡率が低く、英国全体の人口を代表している層とは言えません。この問題に対処するため、予測スコアは英国世論調査のデータを使ってある程度、調整はしていますけどね。さらに、今回調べたのは5年以内に死ぬ確率だけです。その後のことはまったくわかりません。

最後にひとつ。このツールは飽くまでも予測ツールであり、死と因果関係があるわけではありません。よく当たる予測要因も互いに関連し合っているものがほとんどで、死との因果関係は証明されていません。たとえば、ゆっくり歩くことはよく当たる死の予測指標ですが、だったら死ぬほど速く歩けば死ぬ確率が減るかというと必ずしもそうとも限らないんです。ただ、喫煙と死の間には因果関係があることがわかっています。これは非常に数少ない例外のひとつですね。

[5年以内に死ぬ確率を占うサイト(対象・英国在住40~70歳)の質問の翻訳]

年齢
性別
産んだ子どもの数
たばこは吸いますか?
今の健康状態は良好?
慢性の病気、障がい、倦怠感はある?
普段の歩くスピードは?
イライラ、不安、ストレス、鬱で一般診療の医師に会ったことがある?
がんと診断されたことはある?
過去2年で以下のどれかを経験しましたか?
 自分自身が重篤な病、けが、暴行を受けた
 近親者が重篤な病、けが、暴行を受けた
 近親者の死
 伴侶の死
 別居・離婚
 経済的困難
 以上のどれでもない
以下のうち受けてるものはありますか?
 介護手当
 障がい手当


*筆者のErik Ingelsson氏はスウェーデンのウプサラ大学分子疫学教授、Andrea Gannaさんはカロリンスカ研究所研究員。本稿は「The Conversation」初出記事を許可を得て再掲しました。

Image by Mark van Laere under Creative Commons license


Erik Ingelsson and Andrea Ganna - Gizmodo US[原文
(satomi)
 

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