Apple Music:アップルとBeatsによる音楽ストリーミングへの回答 #WWDC2015

Apple Music:アップルとBeatsによる音楽ストリーミングへの回答 #WWDC2015 1

これ、よーく練られたサービスです。

長らく登場が待ち望まれていた、アップルの新定額制音楽ストリーミングサービス「Apple Music」。WWDCにて発表された同サービスは、はたして私達の音楽ライフを変えるようなプロダクトに仕上がっているんでしょうか?

まず価格についてですが、Apple Musicは無料ではありません。6月30日にサービスがスタート3ヶ月の無料期間もあるので、その期間で使えるかどうかを見極めましょう。価格は通常の月額10ドル(約1,200円)と最大6人までが楽しめるファミリープランの月額15ドル(約1,900円)の2種類があります。

さらに嬉しいことにAndroid版アプリも登場予定。デバイスを選ばずにアップルが提供する音楽体験に参加できるってわけです。

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上がApple IDのみ所有している場合と、Apple Musicのメンバーの機能差の表。Apple IDしか持っていない場合、Apple Music Radioのスキップ回数に制限があります。

思えば、Beatsによる定額制音楽配信サービス「Beats Music」が登場したのが2014年の1月。同サービスはあまり成功を収めたとは言えませんでした。その後アップルはBeatsを30億ドルで買収するわけですが、その狙いはこの音楽ストリーミングサービスと同社の創立者であるドクター・ドレ氏にジミー・アイヴォン氏、それに素晴らしいヘッドホン製品を手中におさめることでした。そしてその買収から約1年後の今日、ようやくアップルの音楽サービスが一曲99セントの売り切り形式から定額制音楽ストリーミングサービスへと進化したのです。

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Apple Musicの発表を取り仕切ったジミー・アイヴォン氏によると、Apple Musicには「革新的な音楽サービス」「24時間のラジオ」「ファンとアーティストのつながり」の3つの特徴があります。まずアプリを見ると、My Musicには「LibraryとPlaylists」の2つの項目が存在します。

Libraryにはあなたが以前iTunesで購入した曲やCDからリッピングした曲、それにApple Musicにある3000万曲からあなたが追加した曲が含まれます。またPlayListsにはユーザー自身が作成したプレイリストやアップルのスタッフによって作成(キュレート)されたプレイリストが存在します。そういえば、このプレイリストのキュレーション機能はBeats Musicのキモでしたね。

次は、もうアートとテクノロジーの共存としか言いようのない、素晴らしいApple Music Radioの紹介です。その中心は全世界に向けて24時間放送されるラジオ局「Beats 1」。DJとしてロサンゼルスのZane Lowe氏、ニューヨークのEbro Darden氏、そしてロンドンの Julie Adenuga氏が参加します。彼らがロサンゼルス・ニューヨーク・ロンドンのスタジオから最新の音楽シーンをあなたのもとに届けてくれるわけです。

また、これらのメインスタジオからの放送以外からも、著名DJによってキュレートされたスタジオからの放送を楽しむことが出来ます。そう、Apple Musicのコアな部分はキュレーションによって成り立っているんですね。

そして最後のピースは「Apple Music Connect」。これはアプリを通してアーティストとファンを繋ぐ架け橋の役目を果たします。アプリではアーティストによる専用のコンテンツが用意され、さらにはアーティストからファンに、あるいはファンからアーティストに対してメッセージを送ることができます。言ってしまえば、アップルがアーティスト向けの専用SNSをやってしまうようなものでしょうか。(昔、Pingという似たようなサービスがあったような…いえ、忘れましょう。)

こうしてみると、Apple Musicはアップルがこれまで挑戦してきた音楽サービスを改良した集合体みたいなものです。定額制音楽配信サービスにはSpotifyなどライバルも多数存在しますが、アップルがどれだけ存在感を示せるのか注目ですね。

日本でも近日中にサービスが開始されるようなので、とりあえず無料期間で試してみよっと。

Mario Aguilar - Gizmodo US[原文

(塚本直樹)