サンクトペテルブルクのプロフェッショナル釣り集団

サンクトペテルブルクのプロフェッショナル釣り集団 1

このプーチン画像、一回見たら忘れられないですよね。

ネットでの荒らしとか釣りっていうと、家でごろごろ退屈してる人がやみくもにやっている典型的なイメージがあります。しかし、ロシアではそんな活動がプロフェッショナルたちによって行なわれているのだそうです。彼らはフルタイムで働き、ネット上でデマを流したり、誰かを煽ったり。それでお金をもらっている人がいるなんて、世界広しといえどもびっくり

このプロフェッショナルの正体は、サンクトペテルブルクにあるInternet Research Agency。ライターのAdrian Chenさんが発見し、New York Times Magazineで詳細を報じています。彼らはさまざまな釣りやデマを流す任務を遂行していて、集団での釣りや荒らしによってロシアの好感度アップを図っているらしいのです。

エージェンシーは数百人ものロシア人を雇い、親ロシア政府なプロパガンダを投稿しています。ツイッターなどで偽の人物を装い、支持者がたくさんいるように見せかけるのが彼らの仕事。トロール・ファーム(トロールはネットで荒らしとか釣りをする人のこと)とよばれる彼らをどんどん調べていくと、互いに繋がっていることが明らかになっていきます。

エージェンシーはだいたい400人くらいを雇っているらしく、12時間シフトでロシア版フェイスブック「VKontakte」に加えてインスタグラムやツイッターまで幅広く投稿しているのだそう。

Chenさんは以前この仕事をしていたLudmila Savchukさんに話を聞いています。驚くべきことに、彼女は組織の正体を暴くために潜入していたのだとか。その勇気に感服です。Savchukが実行したのは、次のような比較的自然な(?)プロパガンダ。

私のオルター・エゴ(自分が演じた人物)はCantadoraという占い師で、スピリチュアルな世界のなかでCandtadoraは恋愛やダイエット、風水、地政学について知見を得ていました。宇宙から得たエネルギーがロシアに向かっていると知った彼女は、プーチンの輝かしい未来、バラク・オバマとペトロ・ポロシェンコ(ウクライナの大統領)の敗北などを予言します。任務においてもっとも大切なのは、政府とは無関係の普通の人が考えていることだ、と思わせること。そうやってプロパガンダを浸透させていくんです。

ちなみにこの記事がきっかけで、偽の薬品流出事件をネットで拡散するアメリカの集団とロシアの好戦的なプロパガンダ集団が繋がってしまいました。さらにロシア政府支持派の報道組織にネオナチ支持者のように仕立てあげられ、ロシアのマスコミに叩かれてしまうChenさん。まさに踏んだり蹴ったりですが、めげずに続報を届けてほしいものです。

source: New York Times

Kate Knibbs - Gizmodo US[原文

(Haruka Mukai)