女性登壇に女性向けヘルスケア機能の発表、ついにアップルが多様性を認めた日

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先日のWWDC 2015のキーノートは今までのものとは違いました。

ティム・クックの序盤のキーノートでは、アップルがスポンサードする学生向けの奨学金プログラム「Scholarships」に言及し、ニューヨークの12歳の少女が奨学金を獲得したことを強調していました。今年のWWDCの舞台に登壇した女性の数は、過去5年分を合わせても多かったのも大きな変化です。

そして重要なのは、iOS 9に女性向けのヘルスケア機能(つまり月経管理機能)の搭載を発表したことです。これは女性にとって良いニュースなだけではなく、より包括的なテクノロジーを求める人にとっても良いことなのです。

1997年以来、これまでアップルの代表的なイベントに登壇した女性の数はたった6名、18年間でたった6名でした。そこに先日のWWDCでは2名の女性が登場、このことに世界中が注目しました。

インターネットサービス担当VPのジェニファー・ベイリー氏が登壇し、Apple Payについてプレゼンテーションを行いました。そして、プロダクトマーケティング担当VPのスーザン・プレスコット氏も登壇、新しいアプリについてエネルギッシュなプレゼンテーションを行いましたね。この2名は、1997年のMacWeekイベントで登壇したCTOのエレン・ハンコック氏(当時)以来、最初のアップルの女性役員です。

1年前にHealthKitが発表されて以来、多くの女性テクニカルライターが、妊娠(または避妊)のための管理や記録のために、月経トラッカー機能をHealthKitに含めるように求めてきました。月経を記録するサードパーティのアプリはすでに世の中にたくさんありますからね。

クレイグ・フェデリギ氏がHealthKitの新機能を紹介する際、彼の背後のプレゼンテーションスライドには「水分摂取、紫外線に当たった量、リプロダクティブヘルス」の新機能が羅列されているiPhone画面が映しだされていました。リプロダクティブヘルスとは、性や生殖に関する健康を意味します。「月経」のダッシュボードグラフに「良好」のラベルがあって(どういう意味だろう?)、過去4日間のグラフの中に何かを表す「線」が表示されていました。これが基礎体温のグラフの線だったら良いですね。

キーノートでは、たった2秒だけでもフェデリギ氏の背後に「menstruation(月経)」という単語が登場しただけでも、アップルのダイバーシティ効果は1つのターニングポイントを迎えていることがわかります。

WWDCの舞台で新機能を紹介するという大役に女性を2名起用しただけでも、これまで「アップルには女がいない」と批判されてきたアップルに変化の兆しです。

またアップルがキーノートの中で上映したビデオの中でも、これまで以上にジェンダーや人種にかなり配慮していたことが伺えました。

ユーザーの半分が月経管理機能を欲していたとしても、そのプロダクトをつくるデベロッパーやデザイナーのチームに多様性がなければ、実現しないのです。実際アップルは、グーグルやマイクロソフトよりも女性を公平に起用している会社なのだそうです。ブルームバーグの記事によれば、

実のところアップルは、テクニカルなポジションにグーグルよりも多く女性を起用している(アップルは20%、グーグルは18%)。さらにリーダーシップ的地位に起用されている女性の割合でいうと、アップルは28% - 22%です。

今年のカンファレンスに登壇した女性の数は、グーグルは3人で、アップルは2人。

マイクロソフトに関しては、テクニカルなポジションに就いている女性は17%で、リーダーシップ的地位は18%です。

それがどうしたという感じではありますが、ティム・クックは「私は多様性のあるチームこそが最高の製品を創ることができると思っているし、固く信じている」とMashableのインタビューで答えています。これは晴れの舞台に登壇する人物の多様性の話だけではありません。アップルのユーザーが裕福な白人男性だけではないことを認めたのでしょう。でもまだまだこれから、先日のWWDCのキーノートが始まりです。

アップルだけではなく、シリコンバレーの企業も今後チームのダイバーシティ(多様性)を積極的に推し進めていかないといけなくなるでしょう。

Alissa Walker- Gizmodo US[原文
(mayumine)