Mac新OS「El Capitan」レビュー:新時代の到来か

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時代の変わり目を感じます。

Apple Beta Software Program」に参加し、秋にリリース予定のOS X El Capitanを試してみました。

「Split View」と「Mission Control」

いくつかの目玉機能を備えたEl Capitanですが、特に時代の変わり目を感じさせるのが「Split View」でした。

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これは、フルスクリーン表示させたアプリケーションをスプリット表示させるというもの。上の画像のように2つのアプリケーションが画面いっぱいに表示されます。

「調べものをしながら原稿を書く」とか「YouTubeを見ながらメッセージのやり取りをする」という使い方に適しているわけですが、まぁ正直これまでのOS Xでもウィンドウの大きさを調節して並べれば同様のことは可能でした。

これの何に時代の変わり目を感じたかというと、同じ機能がiOS 9にも搭載されるということ。

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今後、僕たちの生活においてパソコンで行っていた作業がどんどんタブレットに置きかわっていくことが予想されますが、その中でiOSのマルチタスク機能が進化し、OS Xのウィンドウ表示がiOSのそれに準じていく流れなのかなと、そんな感じがしたのです。

操作方法は直感的。ウィンドウ左上の緑ボタンを長押しすることでフィールドが青くハイライトされ、その中でクリックを解除するとスプリットの片方が決定。反対側は小さく表示されているファイルのいずれかを選んで決定します。

表示領域が小さいMacBook Airなどならば、ウィンドウの大きさを調節したり移動させたりするよりも使い勝手が良いかもしれません。このあたりは使う人によりけりでしょうけど、MacとiPadを併用するなら共通のUIに慣れておくと利便性は高まりそうです。

表示方法でいうと、OS X 10.7から搭載されている「Mission Control」も見やすくなっています。

従来の「Mission Control」では、1つのアプリケーションで複数のウィンドウを立ち上げているとき……例えばテキストエディットで3つの原稿を平行して作っているときなど、アプリケーションごとに表示がまとめられてしまうのでウィンドウが重なっちゃっていたんですよね。

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こんな感じで、テキストエディットで書いている3つのウィンドウが重なる。

それがEl Capitanの「Mission Control」だとすべてのウィンドウが重ならずに表示されるので目的のウィンドウが見つけやすくなっています。

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右上の「+」をクリックすることでまっさらなデスクトップが作れる利便性は健在。そこにウィンドウをドラッグ&ドロップして移動することも可能。作業別にデスクトップを複数用意しておいて、切り替えながら仕事ができますよ。

日本語フォントがさらに充実

出版系、印刷系で仕事をしている人ならば、OS Xに日本語フォントとして「ヒラギノ」が搭載されたとき、多かれ少なかれ「え! いいの!?」と思ったのでは。

かつて日本語フォントはとても高価で、印刷に対応したプロ仕様のものをバラで買うと1書体で数万円という世界でした。近年、サブスクリプションサービスが充実し、使い勝手が良くなってきたとはいえ高級品であることに変わりありません。

そんな日本語フォントがOSに標準装備され、そのまま印刷までいけちゃうようになったのですから。しかも「ヒラギノ」ですよ。シンプルで使いやすく、洗練されたゴシック体と明朝体。ウェイト(太さ)も2種類ずつあるし、ちょっとした書籍ならこれで十分と思えました。

それがEl Capitanで、さらに4書体追加されるのです。「クレー」「筑紫A丸ゴシック」「筑紫B丸ゴシック」「游明朝体+36ポかな」の4つ。

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クレー」と「筑紫」は日本語フォントメーカーの大手、フォントワークスによる書体。どれも個性的で独特の味わいがあります。「游明朝体」は「ヒラギノ」と同じ字游工房による書体で「時代小説が組めるような明朝体」というコンセプト。

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そしてご覧ください。今回「ヒラギノ角ゴシック」のウェイトも10段階から選べるようになったのですよ。

どうです? 資料作りがはかどりそうじゃないですか?

日本語環境でいうと「ライブ変換」も新たに加わった機能の1つ。入力したそばから自動的に変換してくれるのです。

これは……慣れが必要かな(汗)。でも、多くのMacの機能がそうであったように、いったん慣れてしまうと元に戻れなくなりそうなポテンシャルは感じますね。

秋の正式リリースが待ち遠しいです!

source: アップル

(奥旅男)