掃除にホームレス派遣して話題のHomejoyが倒産。オンデマンド経済の日雇い訴訟で

掃除にホームレス派遣して話題のHomejoyが倒産。オンデマンド経済の日雇い訴訟で 1

スマホで格安で掃除が頼める「Homejoy」。

このHomejoyで掃除を頼んだら若者が家にきて、今どこに住んでるか尋ねたら「シェルターです」と答えられ、「なに! Homejoyはホームレスに掃除させてるのか!? 」と驚愕したって話をNY MagのKevin Roose記者が去年書いて話題になりましたけど、案の定というべきか…。契約ワーカーに正社員待遇を求める訴訟を4件起こされて、Homejoyがサイト閉鎖に追い込まれました。

HomejoyはUberやTaskrabbitに代表されるオンデマンド経済のスタートアップのひとつ。働きたい人がサイトで登録して、働けるときに働ける自由度の高さが魅力です。

ホームレスの雇用を決めたのも、ホームレス問題をなんとかしようぜっていう社会的意義が背景にあってのことなのですが、現実に戸口にホームレスが現れるとカスタマーはどうしても、「4000万ドル(約50億円)も大型投資ついてウハウハの会社がホームレスこきつかって儲けてる!」と感じてしまうようで。というか、現実にそうなので。難しいですね。

ホームレスは極端な例としても、オンデマンド経済にはプラットフォーム運営会社のひとり勝ちで、ますます持てる者(正社員)と持てない者(契約社員)との賃金格差が広がる負の問題があります。いわゆる「中間層の日雇い化」。Homejoyはそれで潰れる第1号ということに。

カリフォルニア州裁判所ではこないだUber運転手1名に正社員待遇を認める判決が下ったばかりですけど、Homejoyも訴訟4件(まだ集団訴訟ではないが)で資金繰りが難しくなったのが「決定的要因だった」と、Adora Cheung CEOは語ってます。

契約社員は健康保険も税金も労災も払わなくていいですからね。こういう「雇わないでおいしいところどりする」雇用形態を、今どきのネット業界では「1099エコノミー」と呼ぶんだとか(税務申告書類が正社員はW-2、契約社員は1099-MISCなことからくるバズワード)。去年のTechCrunch Disrupt会場で初めてその言葉を耳にした先のRoose記者は、その使われ方が自虐とかじゃなく、シリコンバレーのスタートアップが実現するイノベーティブな労働雇用形態という感じでもてはやされてることにまずビックリしたと書いてます。

まあ、最近では「ギグ・エコノミー」、つまり「日雇い経済」ってな呼ばれ方もしますが。

HomejoyのシリーズA投資をまとめたのはグーグルベンチャー。技術部門はもうグーグルの自社版オンデマンド経済部門に引き取られることが決まっているので、この業態そのものが潰れるわけではないんですけどね。

この日雇い化問題は次期大統領選の争点にもなっています。雇用機会拡大と見るのか、不当な搾取と見るのか。オンデマンドサービス普及につれ、議論がヒートアップしそうですね。

source: ReCode, NYMag

Kate Knibbs - Gizmodo US[原文

(satomi)