このテストにパスしたらあなたもスーパーリコグナイザー

このテストにパスしたらあなたもスーパーリコグナイザー 1

「どこかで見覚えのある顔。でも話しかけたらストーカーみたいだし、他人のフリしよっと…」

という経験あります? あっちは覚えてないのにこっちは顔を覚えてるという経験は? 「あるある!」という人はもしかしたら、一度見た顔は金輪際忘れない100人にひとりの逸材「スーパーリコグナイザー」かもしれません。

…と、米ゲティスバーグ大学のRichard Russell心理学助教授が英BBC放送に語っています。Russell氏は2009年の論文で「スーパーリコグナイザー(super-recogniser)」という新語を発明した人ですよ。以下はBBCの抄訳です。

顔を覚えられない人、忘れられない人

Russell氏がはじめてこの特殊能力に興味をもったのは2006年、ハーバード大学で人の顔を覚えられない障がい「相貌失認」のことを学んだときでした。テストしてみたら思ったより多く、約2%の人がこれに該当することがわかり「だったら人の顔を忘れない人もいるんじゃないか」と思ったんですね。

調べてみると、スーパーリコグナイザーと思しい人は全米にいることがわかりました。たとえばニューヨーク市の警察不正捜査官Jennifer Jarettさん(44)もそのひとり。Jarettさんが最初に自分の才能に目覚めたのは、ハワイに家族旅行をした15歳のときでした。

機内に大昔の端役の俳優がいたので家族に話したら笑って誰にも相手にされなかったのだけど、やっぱり後でテレビに出てきてビックリ仰天! という事件があってからなのだといいます。

ロンドン警視庁のスーパーリコグナイザーたち

ちょうど同じ頃、海を渡ったロンドン警視庁では、Neville警部が犯人の顔をビシバシ当てる超人的能力の警官が署内に何人かいることに気づき「学者に一度、この能力の限界をテストしてもらわなくてはなぁ」と考えていました。「指紋やDNA鑑定を同じように顔認識の能力もシステマティックに活用したい」と思ったのです。

そこで相談を持ちかけたのが、グリニッジ大学心理学部のJosh Davis研究員です。

「うちの署にはザラザラの監視カメラ映像からでも犯人を特定できるスーパーリコグナイザーがいる」そう警部に聞いてもDavis研究員は半信半疑でした。

「法廷で目撃証言してる人たちを博士論文で調べてみたら2つの顔をロクに照合もできない人が結構いたので、にわかには信じられない気がしました。でもとにかくテストはしてみることにしたんです」(Davis研究員)

こうして2011年にテストを開始。するとすぐにロンドン一円で暴動が発生し、大量の現場写真と映像を分析しなくてはならなくなり、Davisさんテストで選り分けたスーパーリコグナイザー20名が急きょ捜査に駆り出され、いきなり写真約5,000枚から容疑者609名を特定、うち65%が検挙されるという驚異的成果をあげたのです。

これを見た中国、カナダなどの海外の警察から問い合わせが舞い込み、Neville警部とDavis研究員は大忙しとなりました。どこもスーパーリコグナイザー部隊を編成し、その能力をロンドン警視庁のように組織的に捜査に活用したいと考えているんだそうですよ?

6年前に会った男でも目でわかる

ロンドン警視庁でも右に並ぶ者のいない超スーパーリコグナイザー、Gary Collins警官は、あの犯罪多発地域ハックニーのギャング摘発班に所属しています。

今でこそ泣く子も黙るスーパーリコグナイザーですが、「アートが好きで、警察にくる前はグラフィックデザインの仕事をしていた」と言います。「細かいところに目が行くとかパターン認識とか、なんか知らないけど、そういうのかもね」とひょうひょうとBBCに語ってます。

そんなCollins警官ですが、ロンドン暴動のときはバンダナで顔をくるんで店に強盗に入り、記者からカメラを盗み、自転車を盗み、パトカーに火炎瓶を投げ、車に火をつけて回った男を、なんと「目」だけで特定しました。

「あのPrinceという野郎に最後に会ったのは暴動の6年ぐらい前だった。でも奴に間違いないと思った。目を見てピンときたんだ」

結局、裏がとれてPrince容疑者は懲役6年という、ロンドン暴動で最も重い刑に処されたのであります。

Davidさんテストをやってみよう

ここまで読んで「ちょっとカッコいいな」と思った方は、David研究員が才能発掘の場として大学のサイトにスーパーリコグナイザー認定テストを公開しているので、挑戦してみるといいかも。

テストをうけられる場所はここ。所要5分程度。やりかたは簡単で、最初に出てくる顔を8秒間見て、次に出てくる顔の中から一致する顔を選んで次に進むだけ。

全部で14人いて、最後に正答率が出てきます。満点だった人は「HERE」っていうリンクを押すと、45分のもっと細かいテストができますよ。がんばってね。

source: BBC

(satomi)