コストは競合の1/5以下? 離陸のための場所を必要としない人工衛星打ち上げ機「ランチャーワン」

コストは競合の1/5以下? 離陸のための場所を必要としない人工衛星打ち上げ機「ランチャーワン」 1

衛星の打ち上げも低コストに。

リチャード・ブランソン率いるVirgin Galacticの人工衛星打ち上げ機「ランチャーワン」の打ち上げ準備が来年に向けて進められているそうです。この計画は2008年から構想が練られ、2012年に正式発表されていました。

目的は、小型衛星開発のスタートアップOneWebとともに進めている、宇宙インターネットのテストです。

計画では、まず輸送用のジェット航空機「ホワイトナイトツー」を母機にして、ランチャーワンを空路で運びます。ランチャーワンは、本体である1段目と衛星が搭載されている2段目が切り離せる構造になっています。

コストは競合の1/5以下? 離陸のための場所を必要としない人工衛星打ち上げ機「ランチャーワン」 2

次に、上空でランチャーワンの1段ロケットを点火して、ホワイトナイトツーから分離。そこからランチャーワンは、ぐんぐん高度を上げて大気圏を抜けていきます。やがて軌道に近づいたところで、穂先にある人工衛星が搭載されている2段ロケットを発射、衛星の軌道に乗せるという仕組みです。

ランチャーワンの最大の強みは衛星を打ち上げる際にかかるコストの低さで、競合他社の5分の1以下と試算されています。その理由は、ミッションに合わせて最適な場所まで移動した母機から打ち上げるので、その都度ロケットの離陸場所を作る必要がなくなるから。設備費と輸送費を大幅にカットできるので、ここまでコストを下げられるんです。

UCLAで物理学を研究するVassilis Angelopoulos教授は、「ランチャーワンによって、衛星を拠点にした研究が低コストでできるようになります。何しろ1回の打ち上げコストが1000万ドル(約12億円)以下ですから。すばらしいことですよ」とコメントしています。

近々OneWebとともに、打ち上げの契約が結ばれるそうです。またVirgin Galacticでは、このプロジェクトのためのスタッフも募集しています。いよいよ来年に向けて準備が佳境になってきているようですね。

source: Bloomberg, Virgin Galactic

(高橋ミレイ)