パッと消える花火もいいけど、パッと粉々になるガラスもなかなかいい

パッと消える花火もいいけど、パッと粉々になるガラスもなかなかいい 1

ん? 何が起こったんだ?

ドロドロに溶けたガラスを冷たい水が入ったバケツに入れると、ものすごく変な形の物体ができあがります。丸い頭に細長い尾っぽが付いた、でっかいおたまじゃくしみたいな形。実はこれにはちゃんと名前があって、プリンス・ラパートの滴といいます。聞いたことないという方も、この動画を見ればこれがなぜ名前まで付けられるほど特別なのかがわかると思うので一度見てみてください。おたまじゃくしの頭の部分をハンマーで叩いても…、割れません。でも尾っぽの方をちょんと叩くと…、全体が粉々に爆発しました!

どうしてこんなことが起こるのかというと、冷たい水がおたまじゃくしの外側のみを急速に冷やすことで外側は個体に変化しますが、実は中身は熱く溶けたままなのです。中心に向かって中身が徐々に固まろうとするとき、外側の固体部分はどんどん収縮していきます。このときかかる圧力の大きさがガラス自体を強くするので、頭部分をハンマーで叩いても大丈夫。ただし、尾っぽの部分は内側と外側が圧力のバランスを取れないほど細いためにとても弱く、ここを叩くと一瞬で粉砕されるという結果になるんです。

そう、おたまじゃくしの尾っぽを叩くとただ壊れるのではなく、粉砕されるんです。一瞬のうちに粉々になってしまうので、目で追いかけるのはほぼ不可能。確かにそこにガラスの塊があったのに、次の瞬間には消えていた…、くらいの感覚です。直接見るのは難しいですが、この動画では1秒間に13万枚のフレームで撮影しているので、何が起こったのかを超スローモーションでばっちり見ることができますよ。

では実際に、このプリンス・ラパートの滴が何の役に立つのか? なんと17世紀の遠い昔から、研究者たちが物質の破壊と弾力性を研究するためにこの滴を使っていました。さらに、火山が噴火するときに似た構造が見られることから、地質学者たちにとってもこのおたまじゃくしが研究対象になっているそうです。

非常に興味深いガラス、プリンス・ラパートの滴。ただし夏休みの自由研究にしてはデンジャラスすぎるので真似しないように。

source: Smarter Every Day

Kiona Smith-Strickland - Gizmodo US[原文

(SHIORI)