3Dプリンターが画期的進化。とろとろジェルで脳の手術も練習しまくり

人間まるまるプリントアウトできる日を妄想してもいいですかっ!?

これまでの3Dプリンターでは自重に耐えられないような繊細な物を作るのは困難でした。素材がもろい場合は下から順番に印刷していっても自分の重さでつぶれてしまうんですね。

しかしフロリダ大学の研究者たちは、とろとろのジェルの中でプリントアウトすることでこの問題を解決したそうです。アクリル酸ポリマーでできたこのジェル、よくある手のひら用殺菌ジェルくらいのとろとろ加減とのこと。

そんなとろとろジェルの中で小さな針先から素材を出していくことで、自重の負荷なくプリントアウトできるという仕組み。研究チームは素材として人間の血管や、犬の腎臓の細胞など生きた細胞を使用し、ジェルの中で組み立てたそうです。

同じような物を通常の3Dプリンターで作ろうとしてもぐちゃぐちゃに潰れてしまうんですね。

この装置本当に繊細なものを作れるようで、例えば紙を二枚重ねた程度の厚みしかない球体。その更に十分の一くらいの厚みしかないヒモの束などの制作に成功しています。細かすぎて想像できないレベルなんです。

もちろん生きた細胞でなくても、シリコンやハイドロゲルなどを使ってプリントすることもできます。実験ではなんと研究員の脳のレプリカを印刷したとのこと。研究員の脳の灰白質の詳細な画像データを元に作ったそうです。これによって危険が伴う脳の手術でも、患者と全く同じ形状・質感の脳のレプリカを使って外科医が手術の練習をすることができますね。

現段階では、使用したジェル自体は生きた細胞でも何でもないので、プリント中の組織を生きた状態で保つことができません。実際に移植を目的として内臓をプリントアウトするためにはこの問題を解決しないといけないのは明らかですが、脳手術の練習をはじめ、色んな利用方法がありそうです。

source: Science Advances via New Scientist

Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文

(塚本 紺)