地雷探知と結核治療にネズミが大活躍チュー!

2015.10.29 20:00
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なにかと嫌われ者のネズミではありますが……。

日本ではめったに目にすることがなくなったネズミ。でも、まだ世界ではゴキブリと同じくらいネズミ退治に追われざるをえない地域がたくさんあります。そんな衛生管理面で目の敵にされているネズミではあるものの、実は非常に重宝されている分野もあるのをご存知でしょうか?

タンザニアにあるNGOのApopoは、その活動目的を「人命を救うためにネズミの訓練に携わっている」と説明しています。これまでにアフリカオニネズミを用いて、アフリカやアジアで6万個の地雷撤去に成功。2,500万平方メートルにおよぶ広大な地域から、地雷の危険を除くことができたとアピールしていますよ!

いまだに過去の戦争の遺物として、地雷が地中に仕掛けられたまま残っている国が、59カ国以上も存在しています。こうした未処理の地雷が原因で、2012年だけで1,066人が死亡し、2,552人が負傷したとの統計も発表されていますね。

なかなか撤去が困難な地雷ですけど、Apopoによって訓練されたアフリカオニネズミは、人間の50倍のスピードで地雷探知作業を進めることができるんだとか。この分野では、地雷探知犬の存在を思い浮かべる人も少なくないでしょうけど、犬よりも絶対的に体重が軽いネズミは、地雷の上を歩いたとしても爆発させてしまう危険性が非常に小さいというメリットがあります。さらに、訓練士との絆が強い地雷探知犬と違って、基本的に訓練士が変わっても、ネズミならば問題なくだれとでも作業を進められるそうです。

アフリカ生まれのアフリカオニネズミは、過酷な自然環境への適応性が優れ、犬よりも安いコストで訓練することができます。ネズミのなかでも、アフリカオニネズミは、そのおとなしい性質ゆえに訓練しやすく、寿命も8年と長いため、地雷探知の任務に臨むネズミとしては最適のようですね。

地中深くに埋まる地雷から発せられるTNT火薬のにおいを嗅ぎわけ、次々と地雷撤去を進めるアフリカオニネズミ。古くは1995年に、ベルギー人学生のBart Weetjensさんのアイデアから、ネズミを地雷撤去の最前線に活用する取り組みがスタートしたそうです。それから20年が過ぎ、これまでに7か国でアフリカオニネズミによる任務が成功したと報告されていますよ。



驚くべきことに、最近では結核治療の最前線にも、アフリカオニネズミが大活躍しています! TNT火薬のにおいを嗅ぎわけられるように訓練するのと同じようなステップで、結核菌の存在を嗅ぎわけられるように訓練が可能。人間ならば2日以上はかかる数のサンプルを、わずか20分でカバーし、結核菌のチェックが進められると発表されています。これまでにアフリカオニネズミが結核患者を早期に発見したケースは8,700件近くあり、結核への感染を未然に防いだケースは3万5,000件にも上るそうですね。

ちなみにApopoの活動は、国際連合によっても認められており、このほど加盟国に対して、アフリカオニネズミを用いた活動への支援が公式に呼びかけられました。そのうち空港のセキュリティチェックにまで、ネズミが活躍する時代がやってきてしまったりして~。


source: Apopo

Bryan Lufkin - Gizmodo US[原文
(湯木進悟)

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