HTC One A9レビュー:一言でいうとAndroid版iPhone。でも値段は半分

151021htconea9handson.jpg

ファンも多いHTC Oneシリーズ。ニューヨークで行なわれた発表会で、新端末HTC One A9がお披露目されました。米GizmodoのEstes記者が、すでに数日間、HTC One A9と過ごしてきたので、その感想を見てみましょう。一言でいうと「iPhone」だそうで…。

***

HTCが最新端末でアップルの真似をしてるってのはもう聞いたネタだ。が、実際に片手にHTC One A9、もう片手にiPhone 6を持つと真似どころの騒ぎじゃない。笑っちゃうくらいそっくり。でも、それが必ずしも悪いことかと言うとそうでもない。

競合他社のデザインをパクるというネタで終らないのが、HTCの新端末だ。それ以上のものがある。スマートな見た目と中身でAndroid端末の新たなラインナップとしてその幅を広げている。スペックと400ドルという価格を考えると、HTC One A9はかなりいい話だと思う。

デザイン

正直なところ、HTCのロゴを隠して道行く人に「これ、iPhone 7の試作品なんです」と言えば、通じると思う。

151021htconea9handson01.jpg

アンテナの位置なんてiPhoneにそっくりだと思いきや、このアンテナラインは2013年のOne M7で導入済み。アップルがこの作りにしたのは、その翌年のiPhone 6だから、HTCがパクったとは言えない。が、丸みをおびたアルマイトのボディや下部のスピーカーデザインは、やっぱり真似したと言われてもしょうがない。似ている。A9はiPhoneのデザインをリピートしたと感じてしまう。

151021htconea9handson02.jpg

A9をより細かく詳細まで見ていくと、iPhoneとの比較はさらにすすむ。例えば角の丸み。iPhoneよりもちょっとばかり角張っている。指紋認証のホームボタンも実にAndroidぽいところ。(サムスンのGalaxy S6のそれにとてもよく似ている)。

151021htconea9handson03.jpg

個人的にはiPhone 6の持った感じの方が好きだけど、どっちもポケットにいれた状態で触ると区別がつかないのが本音。フル5インチスクリーンのA9の方が、iPhone 6よりも大きいけれど、これもちょっとの差。本当にちょーーっとだけ大きいってくらい。

使い勝手

A9を起動して、最新iPhoneと同じスピードを期待するとちょっとがっかりかも。1.5GHzスナップドラゴン617 octaプロセッサを搭載したA9ならば、1.4GHz A8チップのiPhone 6よりも速いだろうと思いきや、なんだかちょっと遅く感じる。これは、僕がSimCity Buid itのアプリでプロセッサを圧迫していたことが原因かもしれないけれど、つまりは僕の使い方ではちょっと遅いと。ウェブ観覧やメールはとてもスピーディだが、本当の速さをテストするにはもう少し使いこんでみなければわからない。

151021htconea9handson04.jpg

他に目がいくところと言えばスクリーン。フルHD AMOLEDは目をみはるほどクリア。通常LCDスクリーンが多いHTCとしては、珍しいチョイス。Android 6.0のMarshmallow搭載で、フラットデザインのアイコンもテキストもシャープで○。

が、iPhone 6と比較するとちょっと見劣りする。iPhone 6の方が画面が明るく、コントラストもシャープだ。まぁ、普通は2つのスクリーンを並べて見るなんてことはないので、A9のスクリーンも十分綺麗。

151021htconea9handson05.jpg

ちょいちょい気になる点があったとしても、A9の使い勝手は悪くない。13メガピクセルのカメラは、光学手ぶれ補正があり、ハイパーラプスのような編集機能もある。HTCのBoomSoundによって、CD以上の音質は保証されている。その代わりと言ったらなんだけど、今まで採用されていた前面のデュアルスピーカーはカット。新たなスピーカーも悪くはないのだけど、HTC One M9で大好評だったスピーカーと比べると、やはり下部にあることもあり、音量やシャープさは劣る。

HTC曰く、バッテリー保ちは向上。1度の充電で、HD動画を12時間視聴可能。

151021htconea9handson06.jpg

ソフトウェアを見ると、独自のSense UIを随分と減らし、よりそのままのAndroidに。この利点は、同じ用途のアプリ(例えばHTC MusicとGoogle Play Musicなど)がかぶらないということ。劇的な変化があるかというと、見ようと思って探さないとない。

iPhoneキラーとなるか?

HTC One A9は、iPhoneキラーとなるか? たぶんならないと思う。400ドルという価格からしても、iPhoneキラーのポジション狙いとは思えない。ただ、この低価格設定にこのデザインならば、間違いなくHTC One M9キラーにはなる。A9買うべき?と聞かれると、返答に困る。もっと長時間使ってレビューしないとなんとも言えない。ただ、数日使ってどうだった?と聞かれれば、けっこう好きだったと言える。

151021htconea9handson07.jpg

あれこれ言って結局何が言いたかったのかと言うと、A9はただのAndroidなiPhoneではないということ。かなり似ている、かーなり似ているけれど、iPhone 6や6sから乗り換えたらそれは間違いなく違いに気づく。ただ、iPhoneみたいなAndroid端末が欲しいと思っていたユーザーにはHTCのこの策略がはまるのではないだろうか。

151021htconea9handson08.jpg

スペック

OS: Android 6.0 (Marshmallow)と HTC Sense UI

CPU:Snapdragon 617, 1.5 GHz 64bit octa-core

スクリーン:5インチ 1080p, AMOLED

RAM:3GB

容量:32GB + 2TB

カメラ:13メガピクセル、フロントカメラは4ウルトラピクセル

バッテリー:2150 mAh

カラーバリエーション:オーパルシルバー、カーボングレイ(ディープガーネットは今年後半登場、トパーズゴールドは世界展開)

価格と発売時期:400ドル 米国では11月1週目に全キャリアから

***

一言でいえば「iPhoneだ!」なのですが、二言いうならば「とはいえ、違いはもちろんある」であり、三言いうならば「iPhoneの代わりとはならない」です。レビューの最後にある、iPhoneみたいなAndroidが欲しかった人にぴったりってのがすべてでしょうかね。

image by All photos by Michael Hession (except the last one by Darren Orf)

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文

(そうこ)