猿がセルフィーしたら写真は誰のもの? 猿の権利を主張して、人間が大モメ

猿がセルフィーしたら写真は誰のもの? 猿の権利を主張して、人間が大モメ 1

なんとも愉快な顔のお猿さんの写真。随分と話題になったので、見たことある人も多いと思います。これ、猿が自撮りしたお猿のセルフィーなのですね。イギリスの写真家David Slaterさんが、自身のカメラをインドネシアの密林のなかに置き忘れてしまったことが、すべての始まり。置かれたカメラを猿があれこれいじっているうちに、パチリ。なんと、猿がセルフィーを撮ってしまったのです。

さて、このお猿セルフィー、Wikimedia Commonsが画像を公開したのですが、ここで一悶着ありました。猿のセルフィー画像をめぐって、Wikimediaは「猿が自分でシャッター押したのだから、この画像の著作権は猿にある」と主張したのです。だから、うちが画像公開してもSlaterさんに何やら言われる筋合いはない、と。もちろん、これにはSlaterさんも応戦し裁判沙汰になったのですが、判決ではWikimedia勝利。猿のセルフィーを巡って、Slaterさんは、1万7000ドルもの裁判費用をフイにすることになりました。

さて、このセルフィーお猿、名前をナルトくんといいます。ここまでも、猿のナルトくんセルフィーで人間が大騒ぎしたわけですが、今もっと大きな騒ぎが起きています。ちょっぴりお騒がせな動物愛護団体PETAが、セルフィー画像によるナルトくんの権利を訴えて、金銭沙汰が起きているのです。

どういうことかといいますと、Slaterさん、自己出版でWild Personalitiesという本を出しているのです。ここで、ナルトくんのセルフィー写真も使われているのですが、これがナルトくんに無断で写真を使用したとPETAは訴えているわけです。自分で撮った写真以外を使っているんだから、利益の一部を払うべきだ、と訴えているわけです。

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もちろん、ここで対象になっているのはナルトくん。つまり、猿に写真使用料として利益の一部を払うべきだというのです。…なんだか無茶苦茶じゃありませんか? しかしPETAは主張するのです。コピーライト、著作権とは、カメラの持ち主ではなく、写真を撮影した人にあるのだ、と。この場合はナルトくんでしょうよ、と。Wikimediaの前例があるので、強気なのでしょうね。ナルトくん本人が訴えるならともかく、PETAが訴えるとなるとお門違いな気がしますけど。米国の著作権局は、人間のみが知的財産の権利登録をできるとしています。が、これに対してPETAの担当弁護士は、「それはただの一意見にすぎない」と一蹴。ナルトくんのセルフィーを巡る問題、着地点はあるのでしょうかね。

ちなみに、Slaterさんは自然を愛する人物なので、すでに売上げの一部を自然保護のために寄付しています。それで十分ではないのでしょうかね。

人間とは複雑だからこそ、時に争いを好む愚かな生き物なのかもしれませんねぇ。猿も呆れているのでは…。

source: Associated Press

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文

(そうこ)