人間よりも人間のことがわかるアルゴリズム

人間よりも人間のことがわかるアルゴリズム 1

人間よりも人間らしく。

感で物事を判断するというのは、人間ならではの行動だと思います。それまで得た知識や経験によってさっと体が動く、心がそう言っているってやつです。うまく説明できないけれど、人間だからこそ人間のことがわかるってもんです。コンピューターがどれだけ発展しても、この感じは理解できないだろうと思っていましたが、侮っていましたね。コンピューターは、すでに人間よりも人間のことをよくわかっているのです。

マサチューセッツ工科大のコンピューターサイエンス&人工知能研究室の研究員が開発したのは、人間の行動を予測するアルゴリズムData Science Machine。これが、なんと人間が予測するよりもうまくできるというのですから驚きです。Data Science Machineは、データを元に、次に人間がどういう行動をとるのか予測するのが得意です。実験では、Data Science Machineアルゴリズムと人間チームが、データを元に次の行動を予測する競争を行いました。3回行なわれた競争のうち、アルゴリズムは人間906チーム中615チームを負かすという好成績を収めました。また、3回中2回は、予測精度94%から96%という非常に高いものでした。人間チームの2/3は、このアルゴリズムにかなわなかったということです。裏を返せば、人間チームの1/3はアルゴリズムよりも上にいるわけですが、ここで予測スピードがものを言います。人間チームは、あれこれ調べ予測結論を出すのに数日、数週間、時には数ヶ月かかるのに対して、アルゴリズムは、たったの2時間から12時間で結論をはじき出せるのです。

アルゴリズムは、人間の能力を模写するためいくつかの作業を行ないます。まずは、データベースの仕組みを利用してあれこれ解析し、膨大な量の新しい測定基準を作成します。このたくさんの新測定基準が物事を比較するために必要となるのです。次に、測定基準間での相関性を見つけるため、様々な計算を行ないます。同時に、いろいろな分類データ(例えば、ブランド名や日時など)も解析し、測定基準とカテゴリの関係も調べていき、最終的に結論を導きだすのだとか。非常に複雑に聞こえますが、1/3の人間チームはこれ以上の結果を出せるってのだから、そっちのがすごいじゃんって気がしますけど。

いくら優れたアルゴリズムだからといって、人間の代わりになるかというとそんな単純な話ではないそうで。しかし、より多くのデータをより早く解析するのには非常に役立ちます。「解析されるべきデータはまだまだ膨大にある」そう語るのは、実験論文の指揮をとったMax Kanter氏。

データを解析すればするほど、コンピューターは人間を理解し、気がつけば人間よりももっともっと先を見ることになるのでしょう。そして、いつか人間は何もかもをコンピューターに聞くのでしょう。未来はどうなる? 私は明日何をしたらいいの? その膨大なデータを解析して得た答えを教えてくれよ。僕よりもキミの方が、僕のことを知っているだろう、とね。

image: by r2hox under Creative Commons license

source: MIT via Quartz

Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文

(そうこ)