映像を脳に直接入力するバイオニックアイ、2016年に臨床実験へ

映像を脳に直接入力するバイオニックアイ、2016年に臨床実験へ 1

目がなくても見える仕組みを実現。

目が見えなくなった人の視力を回復する技術、バイオニックアイこれまで、視覚器官の機能している部分を使って実現されることがほとんどでした。でも現在開発中の新しい技術では、デジタルカメラの出力を直接脳に入力してしまうんです。

New Scientistによると、この新しいタイプのバイオニックアイは「視覚器官のほとんどを完全にバイパス」する仕組みです。開発しているのはオーストラリアのモナシュ大学、Arthur Lowery氏率いる研究チーム。彼らはメガネにカメラを搭載し、そのカメラからの入力を処理ユニットを通じて脳に送ります。送られた信号は、それぞれ43個の電極を積んだ最大11枚のタイルに分割されます。

タイルの電極で脳のある部分を刺激することで、目の見えない人でも光が見えるのです。Lowery氏の研究チームでは、ひとつの電極が光の点ひとつを作りだし、約500ピクセルの画像を再現できると考えています。視力のある人の視野は100~200万画素に対応すると言われているので、それと比べると500ピクセルはずっと粗いですが、それでも本当にできたらすごいことです。

研究チームでは現在、脳内のタイルで作る画像を極力クリアにするためのデータ処理方法を検討中です。Lowery氏は「データ処理ユニットはマンガ家のようなものです」と言います。つまり、カメラが捉えた画像の中から適切な部分を取り出し、それを500ピクセルにうまく要約する必要があるのです。

Lowery氏は、このシステムは生まれつき目が見えない人においては効果がないかもしれないと考えています。そのため最初の実験は、事故によって最近視力を失った人を対象にする予定です。実験は2016年を予定していて、あと1年以内にそんなことが実現できるかもしれないなんて、本当に21世紀感が高まりますね。

image by Michele Catania under Creative Commons license.

source: New Scientist

Jamie Condliffe-Gizmodo US[原文

(miho)