メリットが沢山。大都会ニューヨークの街を、緑豊かなグリーン・ベルトで結ぶと...

2015.12.23 11:00
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さようなら、アスファルト。

空中公園のような遊歩道ハイライン、そしてジャングル感が話題の地下公園ロウラインの建設など。歩行者向けの交通インフラが改良され、街中に公園施設が増えつつあるニューヨーク。さらに今話題なのが、Green Lineというプロジェクトです。

Green Lineは、セントラル・パークからユニオン・スクエアまでを歩行者天国にするという、デザイン&建築会社Perkins Eastmanによるアイデア。タイムズ・スクエア、マディソン・スクエア・パーク、ヘラルド・スクエア…大都会の忙しいビル群一帯を結ぶ、グリーン・ベルトのようなイメージです。

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そのメリットは、環境面、安全面、景観面、心理面、そして健康面…と、目に見えるものからそうでないものまで様々。たとえばDezeenによれば、Green Lineプロジェクトでアスファルトの代わりに地面を覆うのは芝のほか、景観設計技師のあいだでバイオスウェールとよばれる植え込み。これは雨を地中に吸収させるのに役立つのだとか。洪水の予防だけでなく、濁った雨水が海や川に流れるのを防ぐエコフレンドリーな一面が期待されています。

またGreen Lineの歩行者天国は、より確かな安全性も確保されることになります。道路ダイエット自転車専用レーンを支持する声が高まるなか、自動車による衝突事故の件数削減にも効果が期待できます。ちなみにドイツ二番目の大都市ハンブルグではすでに、街の中心を20年内に車両規制する試みがすでに計画されているのだとか。

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では、近隣住民たちはどう構えているのでしょう? CityLabで、「空中緑道ハイラインの建設が本当に必要だったか」と問いかけたKriston Capps氏。じつはハイラインについては、建設後に不動産開発が活発化したことで近隣は超高級住宅街となり、高価格商品サービスを扱う小売りも増えたのだとか。そしてこれはセントラル・パーク周辺でも起きている事態。

すでにブロードウェイ周辺はニューヨーク市内でも地価がトップレベルの地区で、いわゆるジェントリフィケーションが急速的に起きていることが問題視されているようです。このことから、Green Lineは、ニューヨーク近隣にある比較的低所得な住居地帯まで延長しない限り、緑豊かな自然が不公平なものになるという意見もあるのだとか。

再開発が進んで生まれ変わった街に多くの人が集まるのは自然のことながら、それが一部の高所得者に限らず、ニューヨークを訪れた誰もが楽しめるスペースになることを望む声が強いようです。これはもし東京のどこかのビル群に同様の緑道が出来るとしたら、同じような課題が挙げられそうな気がしてなんだか他人事には聞こえないような...。

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依然として、多数のメリットが期待されるGreen Lineのアイデア。無事に課題をクリアしてニューヨーカーに支持されながら実現されるでしょうか? 今後の進展に、是非ご注目を。


source: Dezeen via CityLab

Alissa Walker - Gizmodo US[原文
(Rina Fukazu)

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