中国の大気汚染よりもインドのほうが深刻度を増しているらしい…

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もっとも世界で空気の悪い国に?

中国の北京では、微小粒子状物質(PM2.5)の濃度が、とっくに環境基準を超えてしまい、厚いスモッグに覆われて、深刻な大気汚染が問題になっていることを知らない人はいないでしょう。でも、どうやらインドのデリーでは、もっと深刻な状況が進行しているみたいですよ!

すでに昨年の時点で、世界保健機関(WHO)は、インドの空気の汚れが世界最悪レベルにあると警告。最新の調査では、デリーに住む子どもたちの半数が、なんらかの呼吸器系疾患を患っていることまで明らかにされていました。冬本番を迎えるにあたり、今年のデリーの大気汚染は、早くも自分の手すら霞んで見えるほどのスモッグで、昨年より深刻化していると伝えられていますね。

デリーの大気汚染の最大の原因は、ディーゼル車による排ガスにあると指摘されています。880万台を超える自動車が走るデリーですが、その数は毎日1,400台増のペースで、現在も急速に増加中。大半が、安い燃料費を理由にディーゼル車となっており、大気汚染の悪化に拍車をかけているんだとか。

世界の代表者たちが、地球温暖化対策について語り合う国際会議「COP21」が開催されるなか、なにも有効な対策を示さないのは、さすがにマズいと感じたのでしょうか。このほどインド政府は、1月1日よりデリーにて、ナンバープレートによる自動車利用規制を導入すると発表。奇数ナンバーと偶数ナンバーの車を、それぞれ隔日でしか運転できないようにし、市内を走る車の数を半減させたい狙いのようです。

とはいえ、施行前から、すでに同規制の効果を疑問視する声が高まっていますよ。そもそもどんなふうに違反車に罰則を科すかが明確でないばかりか、警察に賄賂を払うのが一般化しているなかで、どこまで規制が守られるかも不明。おまけに、公共の交通機関が利用しづらい状況では、単に掛け声のみで終わってしまう可能性が高いと考えられています。

冬が去り、1月も終わりに近づけば、すべてが振出しに戻ってしまう。大気汚染について、その後は真剣に語られることもないのだ。

こんなふうに語る専門家もおり、実際に深刻な大気汚染を目にする日が終われば、たちまちその問題を忘れてしまうインドの国民性も、対策が後手後手になる原因だそうです。しかしながら、問題はデリーだけではありません。現在、もっとも世界で大気汚染が深刻な20都市のうち、13都市がインド国内にあることから、首都のデリーでさえ対策が進まないのであれば、確実に他都市でも汚染は深刻化の一途をたどると懸念されていますよ……。

source: BBC via CityLab

Alissa Walker - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)