さすが「エアロゲル」! カプチーノの泡に浮くほど軽い金

さすが「エアロゲル」! カプチーノの泡に浮くほど軽い金 1

カプチーノの繊細な泡を潰さない。

エアロゲルとは軽いものです、例えそれがゴールドであっても。世界で最も軽い金の固まり、それは金のエアロゲル。羽の上にも花びらの上にも、潰すことなくのっかっています。

スイス連邦チューリッヒ工科大学が開発した金のエアロゲル。成分の98%は空気で、残り2%はほぼ金。「ほぼ」と言うのは、ちょっとばかしミルクがはいっているから。なぜミルクなのかというと、金のエアロゲル制作は、ミルクのタンパク質を熱することで非常に繊細なファイバー網細工を形作るからです。金のエアロゲルは、過去にも制作されたことはありますが、先に網細工が作られ、それを金でコーティングするという方法でした。結果、金が塗れている箇所、いない箇所と、出来上がりにムラがある残念なモノに…。

さすが「エアロゲル」! カプチーノの泡に浮くほど軽い金 2

今回、チューリッヒ工科大の科学者チームが制作したのは、従来までのものと異なる方法で作られました。網細工ができてからコーティングするのではなく、網細工を形成する過程で、ミルクのタンパク質繊維を金塩で覆っていくという方法です。ゲル全体を形作りつつ色付けされるので、表面だけでなく、中まで金色です。もちろん、この方法だって簡単なものではありません。以下の画像を見ると、成功と失敗がよくわかります。1番上はプレーンのエアロゲル。真ん中は金のエアロゲル。そして1番下は、金のナノ粒子をまぶしたものの赤く変色してしまった失敗作エアロゲルです。

さすが「エアロゲル」! カプチーノの泡に浮くほど軽い金 3

失敗作…。見た目に美しい金のエアロゲルという点では、下の赤いやつは確かに失敗です。が、科学的に見るとこれは失敗ではなく、嬉しい変化なのだとか。外観が変化するというのは、科学的にとても価値のあること。だって、粒子のサイズによって、光子の吸収や反射が変化するとうことは、エアロゲルの用途が広がるということなのですから。ちなみに、この金のエアロゲル、金の粒子同士が接していないので、電気を通すことはないのですって。エアロゲル、「凍った煙」なんて評されることもあるように、実におもしろいヤツなのです。

source: Paper: Amyloid Templated Gold Aerogels

Esther Inglis-Arkell - Gizmodo US[原文

(そうこ)